独身女性は、男性に比べて特有の疾患が多く、将来的に妊娠・出産などを予定している場合は妊娠後は保険に加入できないことも。また、亡くなった時の葬儀代などの準備など、自分に万が一のことがあった場合を想定して保険の加入を検討しておくことをおすすめします。ここでは独身女性に必要な保険について解説します。
女性特有の疾病に強い医療保険
医療保険は、病気やケガでの入院・手術・通院にかかる費用をカバーする保険です。20代のうちはまず入院給付金と手術給付金が備わったシンプルな医療保険を確保し、女性特有の病気の発症リスクが高まる30代から40代にかけて女性特有の疾患への保障を手厚くしてもいいでしょう。妊娠・出産を考えている人は、保険会社によっては妊娠中の人は保険の加入ができないこともあるため、若くても女性保険は早めに加入しておくことが非常に大切です。女性は収入が低めの人も多いため、数年ごとに生存給付金が支払われるなど貯蓄性のある女性保険も検討してみましょう。
就業不能保険/所得補償保険
男性に比べて女性特有の病気が多いこともあり、どんなに気をつけていても、女性が働けなくなるリスクは高いといえます。働けなくなるリスクに備えるには、所得補償保険や就業不能保険を検討するといいでしょう。これらの保険は、病気やケガで働けなくなった場合に毎月一定額の保険金が「働けるようになるまで」もしくは「保険期間が満了を迎えるまで」支払われる保険です。損保会社で扱っているのが所得補償保険、生保会社では就業不能保険と呼ばれています。高額療養費制度や傷病手当金(会社員のみ)の利用を前提としつつ、足りない部分を補うにはどのくらいの保障が必要なのかを確認して検討するといいでしょう。
がん保険
がん保険は、がんと診断された場合や、所定のがん治療を受けた場合などに保険金を受け取れる保険です。50代後半で逆転しますが、20代から50代前半までの女性のがん罹患率は男性よりも高いため、優先的にがんに備えてください。特に乳がんや子宮頸がんは若くても罹患率が高いため、注意が必要です。なお、がん保険には契約から90日ほどの免責期間が設けられており、免責期間中に診断されたがんは保障の対象外となるため、早めに備えておくのがおすすめです。
死亡保険
死亡保険とは、万が一のことがあった時には受取人に指定した家族が葬儀費用や死後の整理資金などを受け取ることができる保険です。基本的に独身女性は自分の葬儀代程度を用意できれば問題ないですが、幼い子どもがいるシングルマザーが万一死亡したとき、子どもが18歳になるまでは遺族年金が給付されるものの年金だけでは不足する場合があります。どのくらいのお金が必要なのかを計算し、遺された子どもが困窮しないような額を用意しましょう。
個人年金保険や終身保険など
日々の生活で余ったお金を貯蓄に回すという方式だと、なかなかお金が貯まりにくいものです。預貯金で十分な蓄えができないと思われる場合は、老後の資金を個人年金保険などを活用して用意するのがおすすめです。もし年金の受け取り開始前(払い込み期間)に死亡した場合は、それまでに払い込んだ保険料が死亡保険金という形で遺族や指定した受取人に支払われるため、死亡保険の代わりとして検討してもいいでしょう。
上記以外にも収入や将来のライフプランに合わせ、介護保険などを検討するのもおすすめですが、自身の払える範囲で保険料を設定しましょう。「何かあったとき、お金に困らず生活できるか?」を考えながら、保険を検討するとよいでしょう。