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共働き夫婦の生活費、平均いくら?FPが教える賢いやりくり術

「共働き夫婦なのに、お金が貯まらない」「周りと比べて無駄遣いをしているのかな」「子どもができたら生活費の見直しをしなきゃ」と、将来のお金に漠然と不安を感じていませんか。気になる世の中の平均や、今から実践できる賢いやりくり術をお伝えします。

目次

無駄遣いしすぎ? 2人暮らしの平均生活費と貯蓄額

生活費を見直したい、貯蓄をしたい、と思ったときは周囲がどうしているか気になるものです。

『ゼクシィ新生活準備調査2016』で結婚したばかりの夫婦(夫平均年齢30.5歳、妻平均年齢28.8歳)の生活費の状況を見てみると1カ月あたりの生活費は「20~25万円未満」との回答が最も多く、次いで「15~20万円未満」となっており、全国平均は月22万円でした。

【図表1】では内訳の平均を載せています。住居費7.9万円、食費4.1万円、高熱費2.2万円、保険料2.2万円、被服・理容費1.6万円、レジャー費2.6万円、その他2.9万円となっています。

・1カ月あたりの貯金額は平均9万円
生活費の平均が分かったところで、次は周りがどのくらい貯蓄をしているかをみてみましょう。

同調査では毎月貯蓄をしている人が約70%にのぼる結果となっています。1カ月あたりの貯蓄額を聞いたところ、最も多い回答は「2~4万円未満」、次いで「10~12万円未満」となっており、平均貯金額は9万円でした。

あなたの1カ月の生活費は、全国平均と比べていかがでしたか。「節約してお金を貯めたいけど、どこまで頑張れば良いか分からない」という場合には平均を一つの目安として生活費を減らしてみましょう。

また、独身の頃から1人暮らしをしていた人にとっては、結婚してからの方が家計にゆとりを感じられるかもしれません。あなたの周りの10人のうち7人は、毎月貯蓄をしています。ゆとり部分を貯金に回せるよう意識してみましょう。

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子どもが産まれたら生活費はどう変化する?

子どもが産まれたら今の生活よりも支出が増えることは想像がつきますが、実際にはどのくらい増えるのでしょうか。

・未就園児にかかる支出は5.3万円、さらに貯蓄もしている
内閣府の調査によれば、保育園や幼稚園に入る前の未就園児がいる家庭が子ども1人にかける平均費用は1カ月あたり約5.3万円となっています。内訳は食費1.3万円、衣服・雑貨費0.6万円、生活用品費1.2万円、教育関係費0.7万円、レジャー・お祝い関係費1.3万円、医療費等0.2万円です。

また、これ以外に約1.6万円を子どものための預貯金・保険として貯めています。

・仕事復帰すると支出は3.3万円増える
共働き夫婦が育休を終えて仕事復帰する際には、子どもを保育園や幼稚園に預けることがほとんどですが、そうなると保育料がかかります。幼稚園の保育料は幼稚園ごとにあらかじめ決まっていますが、保育園では住民税の納付額によって決まります。そのため世帯収入が高いほど保育料が高くなる仕組みです。

内閣府の調査によると、1カ月あたりの保育料の平均は3.1万円となっています。

【図表2】では、1カ月あたりの子育て費用の上位3つを、未就園児と就園後に分けて載せています。

こうして比較すると、未就園児の頃は保育料がほとんどかからないため、子育て費用ランキングの第1位は「子どものための預貯金・保険」で16,616円となっています。ですが、子どもが保育園や幼稚園に入園した後は「保育費」が31,617円で子育て費用の第1位となっています。

子どもが保育園や幼稚園に入園すると支出が増えることはわかりましたが、それに伴って預貯金額を調整している家庭はどのくらいあるのでしょうか。

就園後の「子どものための預貯金・保険」の金額は1カ月あたり15,601円でした。未就園児の頃と比べてさほど変化がありません。また食費は未就園児よりも増えています。就園後の子どもにかかる1カ月あたりの支出(預貯金を除く)は8.6万円と、未就園児に比べて約3.3万円増加しています。子育てって、お金がかかるものですね。

・幼児教育無償化スタートで保育料の負担軽減
子育てママパパや子どもが欲しいと思っているご家庭に朗報があります。

幼児教育無償化が2019年10月からスタートします。3歳から5歳児の保育料が無償化されます。通園送迎費や食材料費、行事費等のみとなるため、すべての保育料が無償になるわけではありませんが、家計の負担はかなり軽くなるはずです。

しかし、幼稚園の場合、無償になるのは月に2.57万円までと決まっていますし、「幼稚園の預かり保育」は利用日数に応じて最大月額1.13万円までの利用料が無償化となります。上限を超えた分は自己負担となるので、利用する施設や日数によっては出費に差が生じることも知っておきましょう。

賢い家計やりくり方法と節約のポイント

続いては、お金が貯まりやすい家計管理の方法と、賢い節約術についてお伝えしていきます。

・よくある家計管理の方法と落とし穴
『ゼクシィ新生活準備調査2016』によると、共働き夫婦の家計管理方法で最も多いのは、「毎月一定額の共同生活費を出し合いながら、残りは自由に使う」パターンです。

この方法でやりくりしていれば、自由に使える部分はお互いに干渉されず、独身時代の金銭感覚をほとんど変えずに生活することができます。そのため家計管理のストレスが少ないというメリットもありますが、実は2つの問題点があります。

1.パートナーがいくら自由に使っているのか分からない
実際の家計相談では、この方法で家計管理をしているご夫婦に「毎月自由に使っているお金はいくらですか」と書きだしてもらうことがあります。いざ書き出して夫婦のお小遣いをさらけ出してみたら、パートナーが使えるお金ばかりが多く自分だけが我慢していた、という事実が発覚することもあります。

また、パートナーだけでなく自分が1カ月にどのくらい使っているのかを把握していない、というケースも珍しくはありません。

2.パートナーが貯めているだろうと思ってしまう
結婚したし、いずれ子どもが欲しいと思っているのだから、お小遣いの中からちゃんと貯金しているよね、と思って蓋を開けてみたら、お小遣いは使い切っていて、お金が貯まっていない…というのは家計相談でもよくある話です。

・お金が貯まる家計管理の方法とは
上記の問題点をふまえたうえで、どのような家計管理をすればお金は貯まりやすいのでしょうか。おすすめしたいのは、次の3ステップで家計管理をする方法です。

1.毎月生活費として出す金額(共同生活費)を決める
2.毎月貯める金額を決め、先取り貯金をする
3.お小遣いを決める

毎月の貯金額を決めてしまえば、お小遣いはおのずと決まってきます。「お小遣い制」と聞くと窮屈に感じるかもしれませんが、先取り貯金をしたら残りは使っても良いのです。

ここで大切なのは「ステップ2 毎月貯める金額を決め、先取り貯金をする」です。先取り貯金とは、口座引落や給与天引きの仕組みを使うことで強制的にお金を貯めることです。たとえば財形貯蓄制度や銀行で始める積み立て貯金、貯蓄タイプの保険などがあります。

残ったお金を貯めることが難しいのであれば、お金を使う前に先取り貯金してしまいましょう。
次に、家計の相談でよく聞かれる2つの質問についてお答えしていきます。

・お小遣いは夫婦で揃えるべき?
お小遣いは夫婦で金額を揃える必要はありません。これはお小遣いの範囲によっては1カ月に使う金額に差が出てくることがあるからです。

たとえば、ランチ代もお小遣いから出そう、と決めた時に

夫…社員食堂で500円出せば安くておいしいランチが食べられる
妻…ランチはどう頑張っても800円使わないと食べられる場所がない

このケースでお小遣いを同じ金額に設定してしまうと、不公平感がありますよね。お互いの金額に納得がいくのであれば、お小遣いの金額に差があっても問題ありません。

大切なのは、お小遣いの範囲を決めてそれを守ることです。何でもかんでも「臨時支出」として貯金からの取り崩しに慣れてしまうと、いつまでたってもお金は貯まりませんから、なるべく予算の範囲内におさめる習慣を付けましょう。

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・お財布が別だと貯まらない?
家計管理をするうえでは、無理にお財布を1つにする必要はありません。というのも、金融機関では物理的に2人の共有名義の通帳を作ることができないからです。共同生活費を出し合うときも、毎月の先取り貯金をするときも、全体像さえ掴んでいればそれぞれの口座で管理して構いません。

夫婦で共同生活費を出し合うときには、「それぞれ5万円ずつ」のように金額を決めて出し合う方法も良いですし、「家賃や光熱費、通信費など固定費は夫担当、食費は妻担当」のように分担するのも良いですね。

近頃はキャッシュレス化が進んでいるので、普段の買い物でも現金を持たないことが増えてきた人は、「月に5万円ずつ出し合う」という方法がやりにくいと感じることもあると思います。そのようなときには費目ごとの分担を取り入れてみましょう。

お金を貯めたいと思ったときに自分1人で頑張っていると、パートナーに対して不満が溜まってくることでしょう。この機会に夫婦そろって独身時代の自由気ままな金銭感覚から卒業し、将来のためにお金を貯められる家計に変身させていきましょう。

・生活費を減らすなら、最初に着手すべきは固定費
生活費を節約したいとき、まず初めに着手すべきは固定費の見直しです。毎月必ず支払っている「通信費」「水道光熱費」「保険料」の見直しは、食費などの節約に比べるとストレスになりにくいためおすすめです。

たとえば格安スマホに乗り換える、電力会社は複数に見積もりを取って安い会社に乗り換える、不要な保険を見直す、といった方法があります。

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・見落としがちな固定費にも注目
固定費にはそのほかにもこんなものがあります。

・動画や音楽の定額配信サービス
・通信販売の定期購入
・スポーツクラブの会費
・クレジットカードの年会費 等

あまり利用していないな、と思いつつもそのまま継続しているサービスに心当たりはありませんか。効果があまり実感できないサプリメントの定期購入や、使っていない定額配信サービスがあれば、解約することも検討しましょう。

「いつか使うかもしれないのでサービスを継続している」との声も聞こえてきそうですが、それならば使うタイミングが来た時にもう一度申し込めば良いのです。こういった定額サービスは1カ月1,000円程度から気軽に始められるような価格が多いので、つい申し込んでしまいがちです。

1つあたりの金額は小さくても、複数のサービスに加入していれば、それだけ家計の負担も重くなります。

カンタンに節約できる家計管理のコツは? ファイナンシャルプランナーに聞いてみよう!

教育資金と老後資金に貯めるべき金額とは

冒頭で、夫婦2人暮らしの1カ月あたりの平均貯蓄額は9万円とお伝えしましたが、子どもが産まれたら今まで通りのペースでは貯金ができなくなることは先ほど見た通りです。では、お金は何のためにいくら貯めたら良いのでしょうか。

・教育資金はいくら貯めたらいいの?
これからの人生の中で、何にお金がかかるかは、どんなライフスタイルを送るかによって異なりますが、避けて通れない時期が2回訪れます。それは子どもの教育資金と老後資金です。

教育資金は保育園や幼稚園に通い始めるとかかりはじめ、子どもが独立するまで続きます。特に家計の負担が重くなるのは高校卒業後の進学です。教育資金は出し惜しみしたくない、と思っているなら、教育費にかかる目安を知り、今のうちから備えていきましょう。

・高校卒業後の進学にかかる学費とは
たとえば私立理系大学に自宅から4年間通った場合を想定してみましょう。

文部科学省の統計データ(2017年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査結果)によると、大学4年間でかかる費用の平均は、通学定期等の費用も合わせて778万円です。この費用を4で割って1年あたりにかかる費用を出すと、194万円程度となります。1年間で200万円近い支出を、その年の収入から賄うことができる家庭は限られていますよね。

そのため、子どもの教育資金はこの時期に向けて貯めていくと良いでしょう。子どもが産まれてからの18年間で778万円を用意するためには、毎月3.6万円の積み立てが必要です。しかし、子どもが生まれてから中学卒業までの期間にもらえる児童手当を使わずに貯めていけば200万円ほどになります。

この「児童手当まるごと貯金」をした場合、教育資金積立額は2.7万円程度に下げることができます。手当をあてにして暮らすのではなく、ないものとして暮らしていくだけで、教育資金準備が楽になりますよ。

教育資金を貯める目安として、高校卒業後の進学にかかる費用の平均を載せておきます。
この平均には通学定期等、学費以外の費用を含み、自宅からの通学を想定している金額です。参考にしてください。

・国公立大学(4年間)…480万円(120万円/年)
・私立文系大学(4年間)…635万円(159万円/年)
・私立理系大学(4年間)…778万円(195万円/年)
・私立短大(2年間)…318万円(159万円/年)
・国立大学院(2年間)…284万円(142万円/年)
・私立大学院(2年間)…339万円(170万円/年)

・老後資金は2,000万円必要なのか
次に備えたいのは老後資金です。人生100年時代と言われている今、老後資金をいかに準備するかも大きな課題となっています。

現在、平均寿命は女性が87.26歳、男性は81.09歳です。平均寿命を聞くと「人生100年なんて、私たちには関係ない」と思ってしまいがちですが、そんなことはありません。

少し視点を変えて、最多死亡年齢を見てみると、女性は93歳、男性は87歳です。男女ともに平均寿命よりも6年近く長生きする人が多いと聞けば、人生100年時代がすぐそこまで迫っていることにも実感が湧くのではないでしょうか。

また現在の年金制度では、年金だけで生活をしていくのは難しく、総務省の調査でも2人暮らしの年金受給世帯では毎月約3.9万円の預貯金を取り崩して生活をしていることが分かります。このペースでの取り崩しが65歳から95歳までの30年間続いたと仮定すると、老後の預貯金の取り崩しは約1,400万円となります。

老後資金を貯めるための自助努力が必要ということは、多くの人が感じている通りです。

・老後資金の賢い準備方法とは
では、老後資金は子どもの教育資金を貯め終わってから準備を始めれば良いのでしょうか。

もし教育資金の準備に余裕があれば、老後資金は教育資金と同時進行で貯めていくのが理想です。

【図表3】では老後資金として2,000万円を準備するための、目標に到達するための毎月積立額を年数と金利別に表しています。現在の銀行の定期預金の金利は0.01%程度ですから、たとえば30年後の老後に向けて、普通預金だけで老後資金を準備しようと思うと月5.5万円の積立が必要となります。

資産運用で3%の利回りを目指しながら老後資金を積み立てるとどうでしょうか。毎月の積立額は3.4万円となり、普通預金と比べると約2万円も月々の負担を減らすことができるのです。

資産運用と聞くと難しそう、損をしそうで怖い、という考えを持っている人も多いですが長い期間をかけて毎月一定額を積立していく方法は「ドルコスト平均法」といってリスクを分散する効果があります。iDeCoやつみたてNISAなど、税制優遇の制度をうまく活用しながら老後資金にも備えていきましょう。

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貯金のペースはどうしたら良いか、どの制度を使って貯金を始めたら良いのかなど迷ったときにはファイナンシャルプランナーにご相談ください。理想のライフスタイルを叶えるための、マネープラン作成をお手伝いしてくれますよ。

※本ページに記載されている情報は2019年7月27日時点のものです

【参考文献】
人事院『2018年人事院勧告』
https://www.jinji.go.jp/kankoku/h30/pdf/30sankou_seikeihi.pdf

厚生労働省『2017年簡易生命表の概況』
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life17/index.html

ブライダル総研『ゼクシィ新生活準備調査2016』
https://souken.zexy.net/research_news/xy.html

内閣府『2009年度インターネットによる子育て費用の調査』
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/cyousa21/net_hiyo/mokuji_pdf.html

総務省『家計調査年報2018年』
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2018np/index.html

文部科学省『2016年度 子供の学習費調査』
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/1399308.htm;

文部科学省『2018年度 私立高等学校授業料等の調査結果』
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/12/1412179.htm

文部科学省『国立大学等の授業料その他の費用に関する省令』
http://www.kyoto-u.ac.jp/uni_int/kitei/reiki_honbun/w002RG00000953.html

文部科学省『2017年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査結果』
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1412031.htm

日本学生支援機構『2016年度学生生活調査結果』
https://www.jasso.go.jp/about/statistics/gakusei_chosa/2016.html

三菱UFJ銀行 円預金金利
https://www.bk.mufg.jp/ippan/kinri/yokin_kinri.html

内閣府 幼児教育・保育の無償化概要
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/musyouka/gaiyou.html#nintei

佐藤 彩菜(さとう あやな)

株式会社FPフローリスト

信用金庫勤務を経て、お金のことを気軽に相談できる窓口になりたいという想いでFPとして活動を始める。お客様の結婚や出産、住宅取得など人生の転機にお金の不安なく笑顔で過ごせるよう、家計の見直しやライフプラン、資産運用のアドバイスを行っている。