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通信費を賢く節約!スマホ・インターネットにかかる毎月の出費を抑えるコツ

スマホなどの携帯電話料金やネット回線使用料などの「通信費」が高いと感じたとき、どのように節約をすればいいのでしょうか?スマホと自宅のインターネットそれぞれについて、出費を抑えて節約するコツを、通信費の平均額も解説しながらFPがお伝えします。

目次

通信費の平均はいくら?

まずは、家庭の通信費の平均を見てみましょう。通信費には、主に電話代とインターネット回線使用料、郵便や宅配の配送料が含まれます。

総務省「家計調査(2018年、総世帯)」によると、1世帯あたりの通信費は年間13万5,248円。1カ月あたり約1万円あまりの通信費がかかっていることになります。

なかでも特に多いのが電話代です。電話料金への平均年間支出額は12万2,624円。これは家計の生活費の4%ほどを占めていますが、年々増加傾向にあります(図表1)。

その大きな要因がスマホなどの携帯電話です。移動電話料金への支出額は平均で年間10万3,343円と、2010年に比べて2万円以上も増えています。逆に固定電話への支出は2万円弱で減少傾向にあります。

いまや「電話」といえばスマホなどの携帯電話が主流。自宅には固定電話がない家庭も少なくありません。

総務省「通信利用動向調査(2018年)」をみても、世帯におけるスマホの保有割合は79.2%と、固定電話の保有割合64.5%を大幅に上回っています。

電話代の節約をするなら、まずはスマホや携帯電話から手をつけるのが良さそうです。

図表1 電話通信料の推移と消費支出に占める割合

出典:総務省 情報通信白書令和元年(2019年)版 「電話通信料の推移と消費支出に占める割合」より
URL: https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd232410.html

電話代のほか、自宅にインターネット回線を引いていたり、移動用のモバイルルーターを使用している場合、それらの使用料金も通信費としてかかります。

最近は、スマホでインターネットを利用する人が多くなっていますが、テレワークが増えて家でパソコンを使用したり、自宅でオンライン動画サービスを楽しんだりするなら、インターネット回線を利用するほうが快適でしょう。

総務省の「家計消費状況調査(2019年)」によると、インターネットの接続料1カ月にかける支出は1世帯あたり平均6,167円。回線の種類やプランによって料金には幅がありますが、毎月かかる固定費ですから、こちらの出費も侮れません。

つまり、平均的には電話代とネットの接続料だけで、1カ月に2万円弱もかかることになります。家族の人数が増えればそれだけ負担も大きくなります。少しでも見直せるところを探して、節約に取り組んでみましょう。

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スマートフォン(スマホ)・携帯電話の通信料を節約する方法

はじめに節約したいのがスマホ・携帯電話の通信料です。スマホは「通話機能を備えた小さなパソコン」と称されるほど、高性能な情報通信機器です。

一度使えば、その便利さ、快適さから手放すことはなかなか難しいでしょう。できれば手持ちのスマホを使い続けながら、出費だけを節約したいところです。

そこで、スマホを手放さずに節約する方法を解説します。おもに、契約しているオプションや料金プランを見直す方法と、契約先を変える方法があります。

●現在のキャリアを変えずに節約する
まずは、現在所有のスマホのキャリアを変えずに通信料を抑える方法を考えてみましょう。キャリアとは、モバイル回線を自社で持ち、運用している携帯電話通信事業者のことです。

これらのキャリアと契約したまま、通信料を節約するには、おもに次の3つの方法があります。

(1)有料オプションの見直しで節約
スマホの契約に有料オプションが付いていれば、不要なものを解約しましょう。

有料オプションには、留守番電話サービス、呼び出し音を好きな音楽に設定できるサービス、迷惑電話対応サービス、アプリが使い放題になるコンテンツ、アニメが見放題になるコンテンツなど様々なものがあります。

どれも料金は1カ月あたり数百円程度ですので、毎月の請求額にまとめられると見過ごしてしまいがちです。有料オプションの変更や解約はネット上でできるものもありますので、使っていなければ解約しましょう。

(2)料金プランの変更で節約
携帯電話の料金プランには、おもに通話サービスとデータ通信サービスへの代金が含まれています。

通話は、通話する時間にかかわらず1カ月の通話料が定額になるプランや、5分以内など一定時間内の通話が無料になるプラン、通話時間に応じて従量制で料金がかかるプランなどがあります。

データ通信料は、メールの送受信や動画の視聴に必要なデータ容量にかかる費用です。

キャリアによって、無制限で利用できるプランや、1カ月に1GB(ギガバイト)まで、3GBまでなど、使った容量に応じて料金がかかるプランがあります。これらの組み合わせがパッケージになっていたり、自分で組み合わせを選んで契約します。

通話時間やデータ通信の容量が同じであっても、プランの選び方によって請求額が変わることがあります。自分のスマホの使い方にあった料金プランを選べているか、確認しましょう。

たとえば、容量の重い写真や動画をひんぱんにSNSで送受信したり、動画配信サービスを長時間見るなどであれば、データ通信量の上限が高い、または無制限のプランが向いていますが、それほど使わないにもかかわらず、大容量のデータ通信ができる料金プランを契約しているなら、データ通信は従量制のプランに変更すると、節約できる可能性があります。

また、電話をあまりかけないのに、話し放題の料金プランを契約している場合は、電話をかけた分だけ支払うプランへ変更してもよいでしょう。

(3)無料通話アプリを使って通話料金を節約
スマホで通話をするときには、端末に標準搭載されている通話機能だけではなく、通話アプリを使うこともできます。SNSのアプリ内に通話機能がついていることもあります。

通話専用アプリは「無料通話アプリ」とも呼ばれ、同じアプリがインストールされている人同士なら通話料無料で利用できるものが多いです。

SNSのアカウントやメールアドレスがわかれば、通話する相手の電話番号がわからなくても使えます。最近ではテレビ・電話会議用のサービスも普及してきており、通話用のURLを発行すれば、相手はそのURLをクリックするだけで無料で通話できるものもあります。

また、標準的な通話機能と同じようにもともとの電話番号に受発信できる通話アプリもあります。インターネット回線を使ったIP電話のしくみを使ったものが多く、通話料は有料のことが多いですが、通常の携帯電話向けの料金よりは安い傾向があります。

通話をよくする人は、これらのサービスを利用して通話料を節約してはいかがでしょうか。

●契約先のキャリアを変えて節約する
契約するキャリアを変えると、請求額が少なくなる可能性もあります。携帯電話会社にはMNP(ナンバーポータビリティ、Mobile Number Portability)というサービスがあり、それまで使っていた電話番号を変えずに契約先の会社を乗り換えることができます。

どこのキャリアも、新規ユーザー向けには多様な割引プランを用意しています。家族で同じキャリアへ契約すると受けられる家族割や、学生やシニア向けの割引などを利用すると、いま使っているキャリアに契約し続けるよりも割安になることがあります。

なお、契約先を変えても、それまで使っていた端末を使い続けられることがあります。

大手の通信キャリアで購入したスマホには、電話やインターネットを使うためのICカードである「SIMカード」があらかじめついています。

これは各通信キャリア会社固有のものですが、端末のなかには「SIMフリー」といって、他社のSIMカードに入れ替えても使えるものがあります。この場合、キャリアを乗り換えても新たに端末を買わずにすみます。

●格安SIMに乗り換えて節約する
スマホに入っているSIMカードを、格安SIMに乗り変えることによって、通信料を下げる方法もあります。

「格安SIM」は「MVNO(Mobile Virtual Operator、仮想移動体通信業者)」と呼ばれる事業者が販売しているもので、大手キャリアから回線を借りて、通信サービスを提供しています。自社で回線を整備する費用がかからない分、通話料やデータ通信料が比較的抑えられています。

例えば、時間無制限の音声通話と1カ月あたり3GBのデータ通信のついたプランを契約した場合、ある大手キャリアでは月額約6,000円かかりますが、ある格安SIM会社の料金は月額が4,000円あまりです(2020年7月現在)。

図表2 大手キャリアと格安SIMの金額の差

日頃、それほど長時間の通話はしない人なら、さらに節約することもできます。

格安SIMの通信会社の多くは1回につき3分以内や10分以内など、決められた時間内での国内通話がかけ放題になるプランを提供しています。

この場合、かりに3GBのデータ通信とセットで契約すると、1カか月あたり2,000円台で利用できます。所定の時間を超えて通話をすると、30秒ごとに20円ほどの通話料金がかかりますから、長時間話すときには一度切ってかけ直したり、格安SIM会社が提供する通話アプリを利用するのがよいでしょう。

アプリを経由して電話をかけると、通話料が半額になるサービスを提供しているところがあります。

図表3
通信費節約_図表3

なお、大手キャリアから格安SIMに乗り換える際もMNP(ナンバーポータビリティ)を利用しますので、乗り換え前と電話番号は変わりません。

一方で、格安SIMに変更すると、それまで使っていたキャリアのメールアドレスは使用できなくなります。

スマホの故障に備えて保証サービスをつけていた場合には、キャリアとの契約を解約することで使えなくなることがあります。スマホ端末の製造元などで保証してもらえるか、万が一なくしたり落としたりしたときにはどこでサポートしてもらえるかを確認しておきましょう。

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●携帯・スマホの料金は今後下がる可能性も
なお、携帯電話・スマホの通信料は全体的にみて今後下がっていく可能性があるようです。

それは、日本の携帯電話の料金が世界各国と比較して高い傾向にあるためです。

総務省の調査によると、東京・ニューヨーク・ロンドン・パリ・デュッセルドルフ・ソウルの6都市にて、それぞれシェア1位の通信会社のスマホの月額通信料(データ通信5GBの場合)を比較すると、東京は6,250円でニューヨークに次いで高い水準だそうです。ロンドン(月額1,800円)などヨーロッパと比べて2~3倍の開きがあります(図表4)。

近年、スマホの通信料は世界的に値下げされる傾向があるようですが、日本は他国に比べて引き下げ幅が小さいこともわかります。

この背景には、格安SIM会社が大手キャリアから借りる回線使用料が高止まりしていたことがあるようです。

ある格安SIM会社が申し入れをしたことをきっかけに、総務省は2020年6月末に大手キャリアに対して適正な価格で格安SIM会社に提供するよう要求しました。これを受けて7月には、月2,000円台で音声通話の定額サービス(かけ放題)を提供する格安SIM会社が登場しました。

今後、他社も追随して同様の料金プランを提供するようになると、全体的にスマホの通信料金は下がっていくと期待できます。

図表4 年度別スマホ利用料金
通信費節約_図表4
出典:総務省 電話通信サービスに係る内外価格調査 6ページ目
https://www.soumu.go.jp/main_content/000694426.pdf

インターネットの通信料を節約する方法

自宅でパソコンやスマホを使う際に接続するインターネット回線の料金も節約してみましょう。

スマホの月額使用料に比べると小さいものの、年間でみるとまとまった金額になります。月々の料金を抑える方法を考えてみましょう。

インターネット通信料は、地域、住まいが戸建てかマンションか、回線の種類などによって異なりますが、おもに次のものが含まれています。

・回線使用料
インターネット用の通信回線の使用料です。回線業者に支払います。現在はデータを送る速度が速い「光回線」が主流で、料金は一戸建てより集合住宅の方が低めに設定される傾向があります。

・プロバイダ利用料 
回線とインターネットをつなぐ接続業者である、プロバイダへ支払う料金です。回線業者とプロバイダが同じケースもあります。

・機器レンタル代 
インターネットの回線から送られる信号をデジタル信号に変換して、室内でパソコンやスマホなどの端末をインターネットにつなぐためには機器が必要です。

モデム(ADSL回線の場合)や光回線終端装置(光回線の場合)というもので、回線業者からレンタルするのが一般的です。レンタル代として月数百円程度かかる場合もあれば、プランなどによっては無料の場合もあります。

また、室内にひいたインターネット通信をパソコンやスマホ、タブレットなど複数の端末で使用するなら、ルーターという機器も必要なことがあります。

ルーターも、プロバイダからのサービスとして無料で使える場合や、月額数百円から1,000円程度でレンタルする場合のほか、家電量販店などで自分で購入してつなぐこともできます。

これらを合わせて、1カ月あたりのインターネット使用料金は、数千円かかります。回線の種類、戸建てかマンションか、どこの通信業者を利用するかなどによって異なりますが、総務省の「家計消費状況調査」によると平均で1世帯あたり月6,000円程度です。

●契約先を変えずに節約する
節約を考えるときには、まずは手間がかからない方法から検討してみましょう。いまの契約を続けたまま節約するなら、たとえば下記の方法があります。

(1)無駄なオプションを見直して節約する
インターネット契約も、スマホと同じように有料オプションが付いていることがあります。

ケーブルテレビや衛星放送を見ることができるサービスや、パソコンなどの問題を解決してくれるサポートサービス、IP電話サービスなどがあります。いずれも月数百円から千円程度のものが中心ですが、使わなければ解約しましょう。

請求書や、契約した通信会社のサイトなどにオプションの詳細が書かれていますので、一度、内容を読み直して確認しましょう。

(2)電気代や固定電話料金などとまとめて節約する
インターネット通信業者のなかには、電気や携帯電話、固定電話、ケーブルテレビなど、他のサービスも提供しているところがあります。

複数のサービスをまとめて契約することで割安になるプランもありますので、自宅で使うサービスをひとつの会社でまとめると節約できるかもしれません。

●プロバイダを乗り換えて節約する
契約から数年経っている場合には、プロバイダを乗り換えると節約できることがあります。

ほとんどのプロバイダは、申し込み初年度の費用が一番安く設定されているためです。割引特典やキャッシュバックを使うことによって、初年度の実質費用が月に1円というプロバイダもあります。

契約から2~3年を過ぎると割引特典がなくなり、急に請求額が高くなることがあります。このタイミングで別のプロバイダに乗り換えれば、また新規の申し込みとして割安なプランを選べることがあります。

別のプロバイダに乗り換える際は、現在のプロバイダの契約期間を確認しましょう。途中解約をすると違約金がかかることがあるためです。

一般的には2年や3年ごとに契約を更新し、更新時期よりも前に解約すると違約金がかかりますが、更新時期にあわせて解約するとかかりません。

住んでいる地域、戸建てか集合住宅か、契約期間などによって、選べるプロバイダやプランが異なります。条件を入力すると料金を比較できるサイトもありますので、シミュレーションをして検討しましょう。

●テザリング機能やモバイルルーターを使って節約する
外出が多く自宅にいる時間が短い人は、固定のインターネット回線を使わずにスマホやモバイルルーターを利用する手もあります。

スマホを持っていれば、テザリング機能を使ってパソコンやタブレットなどをインターネットにつなぐことができます。テザリング機能を無料で使用できるキャリアもあります。

動画を見るなどで大容量のデータ通信をするなら、スマホの契約はデータ通信量の上限が高いプランにしておく必要がありますから、インターネット回線の料金とスマホの料金を比べて検討しましょう。

また、転勤などで引っ越しが多い人や、一人暮らしの人、外出先でインターネットを使うことが多い場合は、モバイルルーターを使って節約することも考えられます。

引っ越しをすると、その都度インターネットの回線工事が必要です。工事費用もかかります。モバイルルーターを使用すると無線通信でインターネットを使うことができますので、固定回線を用意する必要がなく、回線工事もいりません。データ通信容量や速度など契約内容によりますが、固定の通信契約よりも月額を抑えられることがあります。

毎日の生活に欠かせないインターネットや携帯電話。毎月固定費としてかかるものですから、上手に節約したいものです。スマホ、自宅のインターネットそれぞれで、複数の節約方法がありますから、自分に合った方法を試してみましょう。

スマホの契約プランの見直しなどは、キャリアの店頭や電話で相談することもできます。また、一人で家計を見直すのが難しく感じたら、ファイナンシャルプランナーを頼ってみてはいかがでしょうか。

※本ページに記載されている情報は2020年7月6日時点のものです

【参考文献】
総務省「情報通信白書 令和元年版」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd232410.html
総務省「電気通信サービスに係る内外価格差調査」
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban03_02000651.html

大川 真理子(おおかわ まりこ)

監修:マネーステップオフィス株式会社 加藤 梨里

グッドライフプランニング代表 医療費、株式投資、健康経営、ESG銘柄等の執筆・講座・相談を得意とする。Yahoo・MSN等に執筆掲載。北海道新聞主催資産運用フェア相談員 保険や金融商品の販売はせず、中立的な立場で相談を受けている。