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無駄をなくして出費を抑える!貯蓄できるようになるためにすべきこと

「毎月の出費が多すぎる気がするので抑えたい」「贅沢をしているわけでもないのにお金が貯まらない」といった悩みを抱える家庭はたくさんあります。貯蓄を増やすために無駄な出費をなくしたいと考えても、家計を把握していないため、無駄な出費なのか、生活のために必要な出費なのかさえわからないといったケースも多く見られます。貯蓄できる家計にするためには、無駄な出費をなくし、お金をきちんと管理することが大切です。

目次

「無駄な出費」か「必要な出費」か見極める

夫婦で共働きをしていたり、子どもが小さいため育児に追われていたりすると、1日があっという間に過ぎてしまい、日々のやりくりのことなど考える余裕がないといった家庭も多いでしょう。
そんな家庭の多くは、給料日までにお金を使いすぎてしまって、次の給料日までやりたいことや買いたいものがあっても我慢しているようです。また足りない分をクレジットカードで支払うため、前月に使った分の支払いで翌月の家計がまた苦しくなってしまう…といった悪循環になってしまうことも。こんな負のサイクルを断ち切るためにはどうしたらよいでしょうか。

家計に無駄があるのかどうかを見つけるためには家計を細かく見ていく必要がありますが、まずは簡単に見つける方法をご紹介しましょう。

「給与の手取り」-「家計簿上の支出」=「家計簿上の黒字」
「家計簿上の黒字」+「前月の貯蓄残高」=「現在の貯蓄残高」

例えば給与の手取り24万円、家計簿上の支出20万円の場合、黒字が4万円となりますが、前月末から貯蓄が2万5000円しか増えていなかったら、差額の1万5000円は家計簿上からぬけていて何に使ったかわからない「家計の使途不明金」となります。

「使途不明金」は特に意識せずに使っているお金であり、満足度の低いお金なので「無駄な出費」といえるでしょう。
一方、生活に必要な最低限のお金のほか、生活を楽しんだり充実させたりするために各家庭で欠かすことができないお金は「必要な出費」です。ただ何にどれくらい使っているのかがわからないと、「無駄な出費」なのか「必要な出費」なのかが判断できません。家計の細かい支出を確認するために、家計簿をつけることをお勧めします。

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家計簿から考える無駄な出費と必要な出費

かつては年末になると書店にはたくさんの家計簿が並んでいたり、婦人雑誌などの付録に家計簿がおまけについていたりして、その中から自分の好きな家計簿を選んで手書きするのが主流でした。今でも手書きの家計簿をつけているという人も多くいますが、最近ではもっと手軽に家計を把握できる家計簿アプリなどを利用する人も増えています。

手書きの家計簿の場合、どこまで細かく記入したらいいのか悩ましいところですが、そもそも書いて満足するだけでは家計簿をつける意味があまりありません。家計簿をつけることで、出費の傾向や月々の収支を確認することができます。またその結果を見ながら、我が家の家計はこのままで大丈夫か、子どもの教育費や住宅購入のための頭金など、将来必要になるお金の準備ができそうかどうか検討することが大切です。

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我が家の出費の傾向は?
無駄な出費かどうかを考える前に、我が家の出費の傾向を知る必要があります。家計簿をつけていないため、家計が全く把握できていないという家庭の場合、とりあえず1か月頑張ってどんな出費があったかを書き出してみましょう。

出費には「毎月かかる出費」と「一時的な出費」があります。具体的に毎月かかるものとしては、食費、住居費、水道光熱費、家具・家事用品費、被服費、保険医療費、交通費、通信費、娯楽費、子どもの教育費、交際費、毎月の小遣いなどがあげられます。
一時的な出費としては、車の購入や家族での旅行、帰省のための費用、住宅購入のための頭金などがあります。

無駄遣いかどうかを知るためには、毎月の支出の中でどんな項目に、いくらお金がかかっているのかを確認することから始めます。総務省が毎年出している家計調査報告(二人以上世帯)を参考にして、我が家の出費を書き出してみましょう。(※図1)

金額を書き出せたら、家計調査報告と比較してみましょう。家計調査報告の金額は二人以上の世帯の全国平均であるためあくまで参考値ではありますが、比較してみてあまりに金額がかけ離れていたら、その部分については見直しが必要かもしれません。ただし、金額は高めでも自分にとって必要な出費、譲れない出費であれば、節約の対象とはしません。どの項目にも当てはまらない「その他の消費支出」の中に、意識していない出費、いわゆる使途不明金が見つかる可能性があります。使途不明金はどの家でも必ず見つかる家庭の埋蔵金のようなものです。

支出の洗い出しで無駄を見つける
項目別の金額が出たら、特に無駄な出費になりがちな項目について、以下のポイントを参考にチェックしてみてください。生活に必要な出費の中にも、無駄が見つかるかもしれません。

・食費
買い物をした時にレシートを受け取らない人も多いですが、家計を把握するためにもスーパーやコンビニで購入した時にレシートを受け取り、中身をチェックしましょう。改めて見てみると、それほど必要でなかったり、家に同じものがあるのに余分に買ってしまったりということがよくあります。

・水道光熱費
水道光熱費は家計の出費の中でもかなり大きな割合を占めています。冷蔵庫の中が食品であふれていたりしないか、エアコンの温度は適切か、ジャー炊飯器や電気ポットを無駄に保温状態にしていないかなど、無駄に電気を使用していないかチェックしてみましょう。

・被服費
クローゼットの中身を把握していないため、同じようなシャツを何枚も持っていることもよくあります。また子どもはすぐに成長するため、高価な服を買っても着られる期間が短い場合も。おしゃれ好きな家庭では、被服費が家計を圧迫していることも多いので、まずはクローゼットの整理をして、無駄な買い物をしていないかを確認しましょう。

・通信費
13歳~59歳のインターネット利用者は9割を超えていて、利用機器については、パソコンよりスマートフォンが上回っています(※1)。家族全員がスマートフォンを持っていて、通信費もかなり高額になっているという家庭も多いでしょう。実際、スマートフォンなどモバイルで利用する回線の使用料金など通信費の平均は月14,340円(※2)(世帯人員2.98 / 2018年10月)、一人当たりで約4,800円とかなり高額になっています。あまりに家計の負担になっているという場合は、格安スマホなどを利用することも検討してみましょう。

(※1)「平成29年(2017年)通信利用動向調査 ポイント」(総務省)
(※2)「家計調査年報 家計収支編 二人以上の世帯(2017年)」(総務省統計局)

・子どもの教育費
子どもの教育費は「聖域」ともいわれ、なかなか節約するのが難しいのが実情です。ただいくら子どものためとはいえ、教育費で家計が破綻するのは避けたいですね。水泳やピアノ、英語など小さい子どもにいくつも習い事をさせているという家庭も多いですが、将来のためとはいえ小さい時にお金をかけすぎると、大学の費用が準備できずに奨学金を借りざるを得なくなることも。「友だちもやっているから」「子どもがやりたいといっているから」というだけでなんとなく習い事を続けさせている場合、身につかないことも多く、子どもにとってその習い事が本当に必要なのか見極める必要があるでしょう。

・交際費
子どもがいると親同士のお付き合いもあります。誘われるままにランチ会や飲み会に行っていると、かなりの金額になります。こちらもどれくらい出費しているのか、本当に必要な出費なのか一度見直してみましょう。

・その他
よくありがちなのが、使っていないクレジットカードの年会費、あまり通わないスポーツクラブの月会費、定期購読の雑誌、お付き合いで加入した保険など。こちらも無駄ではないかどうかチェックが必要です。

家計簿アプリの利用で手軽に管理
家計の出費傾向を知り、「無駄な出費」か「必要な出費」かを見極めるためには、家計簿をつける必要がありますが、継続的に家計簿をつける自信がない・・・という人におすすめなのが、家計管理ツールとして年々注目が高まっている家計簿アプリ。レシートをスマホで撮影するだけで、毎月の収支がすぐにわかります。初期設定で銀行口座やクレジットカード、電子マネーなどを登録し、アプリと紐付けることにより、すべての入金や支出が自動的に記録されるため楽に管理ができます。アプリによっては、使い過ぎると通知が来るものなどもあるので、利用してみるのも一案です。ただ、現金払いが多い人、ネット上にカードや口座情報を登録するのが怖いという人、細かい品目まで記録したいという人には不向きかもしれません。いずれにしても、家計簿は自分に合った方法で、無理なく継続することが大切です。

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生命保険にも無駄が潜んでいる


生命保険などに支払う世帯年間払込保険料は平均38.2万円(※3)とかなり高額になっています。
保険の役割は大きく分けて死亡保障、医療保障、介護保障、貯蓄の4つあり、家族構成や年齢によって必要な保障は変わります。子どもがいる家庭では、一家の大黒柱が万が一亡くなった場合の遺された家族の生活を守るための生命保険(死亡保障)が最も重要でしょう。

生命保険に加入する場合、死亡保障額(保険金額)をいくらにするか迷うかと思いますが、子どもの成長とともに必要保障額は少なくなっていきます。今までは保険期間中はずっと保障額が変わらず、10年ごとに更新するタイプの保険が主流でしたが、最近では、収入保障保険といった、加入時から保険金額は徐々に減るもの必要保障額を一定額カバーした上で、保険料を大幅に抑えた保険が多くの生命保険会社で販売されています。独身の時にお付き合いで入ってそのままにしているという人も多いため、一度加入している保険を見直し、きちんと必要保障額がカバーされているのか、保険料は適正かどうかチェックしましょう。保険の見直しを行うことで、保険料を大幅に節約できる可能性もあります。

(※3)「生命保険に関する全国実態調査(速報版)平成30年度(2018年度)」 (生命保険文化センター)

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貯蓄できる家計にするためのお金の管理方法

支出の洗い出しをして、「無駄な出費」をなくすことで家計に余裕も生まれます。ただ、浮いたお金で家族旅行や外食に行ったりしてしまうと、なかなか貯蓄にお金を回すことができません。無駄遣いをストップし、きちんと家計を管理するコツをご紹介しましょう。

一日の支出額/一週間の支出額の目安を決める
家計の管理の仕方には様々ありますが、その一つに一日の支出額の目安を決めるという方法があります。給料をもらったら、一日いくらまで使えるか予算を決め、その範囲内でやりくりする方法です。日によって出費は違うため一日の予算が決めづらい場合は、一週間単位で管理してもいいでしょう。最初に予算を決めるため、予算オーバーになるのを防ぐメリットがあります。

先取りで貯蓄しよう
給料をもらって必要なだけ使い、余ったら貯蓄・・・ではなかなかお金が貯まりません。無駄遣いを脱却することができたら、無理なく貯められるお金については、給与天引きや銀行の自動積み立てなどを利用して、先取りで貯蓄する仕組みを作るようにしましょう。お金が貯まる仕組みが作れたら、支出についてはあまり細かいところまで気に掛ける必要がなくなります。ただ頑張りすぎて多めの金額を設定してしまうと、せっかく貯めたお金を取り崩したり、カードローンを利用したりと逆効果になる場合があるため、金額設定は無理のないように注意してください。

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3つの財布で管理
お金を貯められるようになっても、そのお金を全部普通預金に預けっぱなしにしている人も多く見られます。お金を管理するためのおすすめは、どんな目的で、いつ使うお金なのかによって「3つの財布」に分けること。3つとは、「使うお金(短期資金)」「貯めるお金(中期資金)」「増やすお金(長期資金)」。

「使うお金」は、毎日の生活費や災害など緊急時に使うお金。生活費の3~6か月分を目安に、普通預金やタンス預金など、いつでも使えるところに置いておきましょう。「貯めるお金」は、家を買うための頭金や子どもの大学のための資金など、今すぐではないけれど、近い将来使い道が決まっているお金です。これは、定期預金など安全性が高く、引き出す時に少しだけ手間がかかるところに預けておくとよいでしょう。「増やすお金」は10年以上使う予定がなく、ある程度増やしたいお金。収益性を重視して、株式や投資信託などリスクのあるものへの投資も考えましょう。その際は個人型確定拠出年金やNISA/つみたてNISAなど、税制メリットを受けられる制度の利用を検討しましょう。

ここまで、「無駄な出費」をなくして家計を改善する方法について考えてきましたが、何が「無駄な出費」で、何が「必要な出費」なのかの基準は、各家庭によって違います。自分や家族にとって大切なことは何なのか、一度親子で話し合ってみてもいいですね。「それでも無駄な出費が見つからない」「どんなふうにしたらいいかわからない」といった場合には、お金まわりの専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのも一つの方法です。家計のチェックだけでなく、保険や住宅ローンの見直しなど、各家庭の状況に合ったアドバイスを受けることができます。

※  本ページに記載されている情報は2019年1月6日時点のものです

【参考文献】
「家計調査年報 家計収支編 二人以上の世帯 2017年」(総務省統計局)
www.stat.go.jp/data/kakei/2017np/index.html

「平成29年(2017年)通信利用動向調査 ポイント」(総務省)
www.soumu.go.jp/main_content/000558952.pdf

「生命保険に関する全国実態調査(速報版)平成30年度(2018年度)」 (生命保険文化センター)
www.jili.or.jp/press/2018/pdf/h30_zenkoku.pdf

白子 里美 (ファイナンシャル・プランナー)

大学卒業後、総合商社に入社。4年間の勤務後、夫の転勤でアメリカに5年滞在。帰国後、家計管理や相続などに不安を感じ、FPの資格を取得。現在は生活者の目線を生かしたマネーセミナー(年間70本以上)の講師を務める。Webサイトでのコラム執筆、弁護士や税理士と組んで相続相談のコーディネートなども行っている。