40代、理想の貯金額はいくら?苦しい老後になる人とならない人の違い | リクルートの保険比較サイト【保険チャンネル】

40代、理想の貯金額はいくら?苦しい老後になる人とならない人の違い

40代になると、あと20年ほどで定年という、収入の谷が見えてきます。
「他の人は平均どのくらい貯めているの? 子どもの教育も満足にさせたいし、老後に普通より切ない生活をしたくないし、平均くらいはウチも貯めておかなきゃ!」というココロの声に応えて、ちょっと世間の数字を見てみましょう。

目次

■ウチの貯金は平均的かどうか? 確認したら次のステップへ

・平均貯蓄額は942万円
2017年の40歳代の1世帯あたり金融資産保有額は平均942万円(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する調査」2018年)となりました。
数字が大きくてびっくりしそうですが、これは非常に金融資産が多い人も含まれた平均ですから、「中央値550万円」のほうが参考になるでしょう。
中央値は統計をとった人数をベースに「みんなの真ん中」あたりの数値となります。

・年収別平均資産額は620万円~930万円
図表1の世帯年収別の欄は、40歳代の約70%が該当する年収300万円~750万円の部分を色分けしてあります。金融資産の平均は620万円~930万円、中央値はおよそ400万円~650万円となっています。

まず40歳代の平均を見てみましたが、いかがでしょうか。
気をつけてほしいのは、平均値に合わせれば「大丈夫」な生活ができるとは限らないということです。
平均と比べて上か下か、中央値以上かどうかが問題なのではなく、生活費など自分たちの必要額に比べて、働き方や働ける期間、貯蓄が見合っているかどうかがポイントだからです。
平均額を確認したら、次のステップとして、「自分たちにとって大丈夫」な生活を目標に、貯蓄スタイルを考えるようにしましょう

貯蓄はいくらあればいいの?!

図表1の年齢別の欄をもう一度見てみると、50歳代の平均値は1,481万円、中央値は900万円となっています。10年でおよそ350万円~500万円増ですから、年間35万円~50万円は貯蓄を増やしていることになります。
これが一概に正解とは言えませんが、年間貯蓄額の一つの目安にはなるでしょう。
しかしやはり大切なのは、わが家の家計や学費などの支出予定に合った貯蓄目標です。
・教育資金の準備は済んでいますか?
貯蓄を増やすには、適切な時期や順序、段階があります。
まずは、直近で必要な資金準備です。
教育資金準備がまだの場合は、老後資金以前に、教育資金を貯めるのが先です。
中学校までは、家計費の中でなんとかまかない、貯蓄は高校・大学の費用のために行うイメージで、図表2を参考に貯蓄目標額を設定してみましょう。すでに行きたい学校が決まっている場合は、その学校のサイトなどを参考に、必要額を目標にしてください。

・貯蓄計画を狂わす要素を減らす
教育費準備と合わせて、病気やケガ、災害などの緊急資金として、生活費の6ヶ月分程度を目安に貯蓄を確保しましょう。
必要に応じて、自動車や大型家電などの買い替えや、冠婚葬祭の支出に備える特別費の分も貯蓄があるとベターです。
特別費の枠が別に確保されていると、月々の家計が安定して貯蓄しやすくなります。

・老後資金は細く長く貯める
では老後の準備はどうすればよいのでしょうか?
その時までまだ20年以上ありますから、明確に必要額を設定するのは難しいと思います。いま老齢期の方の生活状況を参考に、だいたいの計画を立て、それに向かって貯蓄計画を立てるのが適度なペースです。
現在65歳以上の夫婦の生活費は月26.4万円です(「家計調査年報 2017年」総務省)。
メイン収入は公的年金で、月額22万円となっています(厚生労働省による2019年度の年金額。夫40年間会社員、妻専業主婦の例)。
収入と支出の差額、約5万円は貯蓄を取り崩すわけで、65歳から90歳までの25年分で1,500万円必要となります。
この他、自動車の買い替え、住まいのリフォーム、病気や介護への備えも考える必要があるでしょう。仮にこれらに1,500万円の予算を想定するなら、両方合わせて3,000万円を目標に貯蓄することになります。
各家庭の事情で、生活費はもっとかかるとか、賃貸住宅の場合は、その分の予算を上乗せしてください。
逆に、退職金や企業年金があれば、貯蓄はもう少し少なくても大丈夫かもしれません。
ただ、少なくともかなり長期にわたる計画的な貯蓄が必要なことは想像できますね。
でも実は、40歳代でも貯蓄0円という家庭が22.6%あります(「家計の金融行動に関する調査(二人以上世帯)2018年」金融広報中央委員会)。5世帯に1世帯です。
今はまだ貯蓄体質になれていない人もあるかもしれませんので、とりあえず段階を踏んで、貯蓄を増やしていけるようにトライしてみましょう。

・貯蓄を増やすやり方も、時期もいろいろ、自分たちの最適を見つける
運動や学習と同じで、貯蓄をするにもペース配分や段階を踏むことが大事です。
投資経験がないのにいきなり大金を株式などで運用するのは、準備運動なしにハードな運動をするようなもの、危険です。
また、すでに子どもが大学生で教育費負担が重く、貯蓄が難しい時期もあるでしょう。この段階は、ともかく新たな借金を作らない、わずかでも貯蓄や積み立てを続けることが適度な設定です。
この時期に無理をしても精神的にまいってしまいますので、頑張る時期、頑張らなくて良い時期を分けて考えましょう。
子どもが卒業し学費がかからなくなった後(たいていは50歳代で年収は今より高いか同程度)、浮いた学費分をガンガン貯蓄してほしいところです。
まずは
(1)貯蓄をする…教育費や緊急費用などを確保できるよう貯めるのが目標
(2)貯蓄ペースを上げる…毎月の積立額やボーナスからの貯蓄額を増やす
(3)貯蓄を減らさない…老後資金を取り崩さない
(4)株式等も含めた運用で殖やす…積立額の一部や貯まったお金を預貯金以外で運用してみる
(5)投資対象を広げる…興味に応じて運用手法を変えたり、運用対象を広げてみる(必須ではない)
といった段階を意識してみてはいかがでしょうか。

今やるべきことに集中し、後で良いことは後で考えても良い

今やるべきことはふたつ。
【1】支出把握
できれば数ヶ月、1~2か月でも構わないので、家計の支出状況を確認しましょう。
家計簿的なものを、ご自分の家庭に合った項目でつけてみてください。
子ども関係費と、将来夫婦だけの生活になったときにも、引き続き必要になる費用とを分けられるようになると、老後を見据えた貯蓄ペースを考えやすくなります。
【2】資産把握
夫婦の資産状況を整理し「今いくらある?」を確認してください。
そしてできたら【3】として、退職金や年金額を把握してください。
いきなり3,000万円の貯蓄目標と言われても、難しそうで拒絶反応が起きてしまうかもしれませんが、そのうち退職金で500万円や1,000万円などが補えるなら、少しは気が楽になります。
【2】や【3】は、過去に契約した貯蓄型の保険や、会社や自分で行っている確定拠出型年金の残高など、総合的に現状を確認し、現実感のある将来への作戦を立てる前提となります。
現状確認には保険分析など専門知識が必要になりますから、ファイナンシャル・プランナーなどの専門家に相談し、総合的にチェックすると良いでしょう。
※ 本ページに記載されている情報は2019年1月22日時点のものです
監修:株式会社プラチナ・コンシェルジュ 

中村 薫(ファイナンシャル・プランナー(CFP®)、社会保険労務士、終活カウンセラー)

FPとして個人のご相談をお受けして20年超。自治体や企業研修での講師、執筆活動などを行う。現在は定年前の会社員向けの社員研修や、若年層向けのライフプラン、労働法などの社会人必修セミナーの講師としても人気。個人向け相談では、おひとりさま女性の相談が増加中。