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【FP監修】家庭の水道代の平均額はいくら?節約術を解説します

水道代が家計に占める割合はそれほど大きくないものの、家族が多いと侮れない金額になることも。わが家の水道代は平均と比べて高いの?水道代はどうすれば節約できる?家計の専門家であるFPが、水道代の平均額と節約術を解説します。

目次

家庭の1カ月の水道代の平均は約5,000円

多くの地域で2カ月に1回来る水道代。2カ月分がまとまって請求されるため、ご家庭によっては高い!と感じることがあるのではないでしょうか。では、家庭の水道代の平均はいくらくらいなのでしょうか?
総務省の家計調査(2018年)によると2人以上の世帯が水道代に支出している平均金額は、1カ月あたり5,249円。これは上下水道を合わせた金額です。水道代の請求は2カ月に1回の頻度で来るところが多いため、1回の請求額が1万円程度なら、平均的な使い方ができていると考えてよいでしょう。水道局から発行される使用量の明細を一度確認してみるとよいですね。
もちろん、家族の人数が多いほど使う水の量は多いため、水道代の支出は高いようです。先ほど挙げた平均額5,249円は家族の人数平均3.32人のものですが、2人家族なら4,000円、6人家族なら8,000円近くを支出しています

https://www.stat.go.jp/data/kakei/2018np/index.html

●水道代の出費は地域によって違う
住む地域によっても、水道代にかかる金額には違いがあるようです。2人以上の世帯の水道代の平均額を都道府県所在市別にみると、最も高いのは千葉市で7,196円、最も低いのは徳島市で3,599円と、約2倍の差があります。

https://www.stat.go.jp/data/kakei/2018np/index.html

地域による水道代への出費に差をもたらしている要因のひとつには、水道料金の違いがあるかもしれません。上水道の料金は地域の水道局によって決められています。家庭用か工業用かなどの用途や口径別に、従量制になっている地域が一般的ですが、地域によっては使用量が多いと単価が高額になるところもあります。
国土交通省の「平成30年(2018年)版 日本の水資源の現況」によると、2015年度の10立方メートルあたりの家庭用料金の全国平均は口径13mmの場合1,499円だそうです。
また大阪市の調査によると、口径20mmの20立方メートルあたり水道料金の全国平均は2,866円ですが、地域によって大きな差があることもわかります。最も単価が低い地域と高い地域では、2倍以上の差があるようです

主要都市の家庭用水道料金(20立方メートルあたり)
出典:大阪市「大阪市の水道料金水準について」より転載
https://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000324310.html

上述の国土交通省の調査によると、1日1人あたりの生活用水の使用量は283リットル。地域別にみると沖縄(317リットル)で最も多く、北九州(254リットル)で最も少ないという違いがみられます。ここには一般の家庭で使う飲料水、調理、洗濯、風呂、掃除、水洗トイレなどに使う水のほか、飲食店やデパート、ホテルなどの営業用水、事業所で使う水、公園の噴水や公衆トイレなどの公共用水などが含まれます。
一般家庭の水道代に直接影響する差ではないでしょうが、各地域での水道料金の設定には、その地域で使われている水の量が影響している可能性も考えられます。

一人が1日あたりに使用する水の量

●水道代が生活費に占める割合は2%程度
ただ、私たちの家計のなかで水道代が生活費に占める割合はあまり大きくありません。冒頭に挙げた水道代が生活費全体に占める割合をみてみると、たとえば2人世帯では1カ月の生活費(消費支出)の平均286,282円に対して水道代は4,000円で、わずか1.7%にすぎません。4人世帯では生活費332,533円に対して5,816円で、世帯の人数が多いほど水道代のウェイトが高い傾向はあるものの、家計全体でみるとごく一部です。
ただ、この状況は将来的には変わる可能性も否定できません。水道料金の過去40年間の推移をみてみると、右肩上がりに高くなってきています。ここにはインフレの影響もあるはずですから、水道料金だけが高額になっているとはいえないでしょう。
とはいえ、水は有限の資源でもあります。今後の日本の経済や水資源の状況によっては、水道代の家計への負担の重みが変わることがあるかもしれません。なにより、水をムダなく上手に使いながら節約できたらうれしいですよね。

上水道の家庭用料金の事業体平均の推移(10立方メートルあたり)

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何にどれくらいの水を使っている?わが家の水の使用量を把握する

では、毎日の生活ではどんな目的にどれくらいの量の水を使っているのでしょうか。まずは自分がどれくらい水を使っているのかを把握してみましょう。
国土交通省によると、家庭で多く水を使うのはトイレ、お風呂、炊事、洗濯、洗面です。節約のために節水するなら、これらの使い方や機器を見直すとよさそうです。

●上下水道の内訳は水道料金の明細で確認できる
では、これらの用途にどれくらいの水を使っているのでしょうか。詳細を調べることは難しいですが、水道局から発行される検針票には、水道と下水道それぞれの使用量と請求金額が記載されています。下水道はおもにトイレ、それ以外の用途は上水道から使っていると考えられます。
使用量は、水道のメーターを検針して算出されています。検針票に前回のメーター値と今回のメーター値、そしてその差による使用量が書いてあるのはそのためです。
ほとんどの水道局では、水道の検針は2カ月に1回行っているため、水道代の請求も2カ月ごとです。検針票にかかれている水道の使用量を2分の1にすれば、1カ月あたりの使用量がわかります。東京都水道局の「平成28年(2016年)度生活用水実態調査」によると、2人世帯の1カ月の水道使用量は平均で15.9立方メートル、3人世帯なら20.4立方メートル、4人世帯なら24.3立方メートルだそう。自分の検針票と比べてみると、わが家の水の使い方が標準的かどうかのヒントになるでしょう。
なお、検針票に書かれている水道使用量は「立方メートル」単位です。もし、今回の使用量に40立方メートルと書かれていたら、4万リットル使ったことになります。1カ月あたりにすると2万リットル、1日に約667リットルにあたります。
一部の地域では、紙の検針票のほかにインターネットで検針票の内容やこれまでの水道使用量を確認できるところがあります。過去2~4年間などにさかのぼって照会できるところもありますので、自分の水道の使い方を知る参考にできそうです。

●季節による水の使用量はそれほど違いがない
水道代の請求額は、使った水道の量に応じて毎回変わるでしょう。人によっては、暑い夏の季節には水をたくさん使って水道代が高くなるなど、季節によって違いがあるかもしれません。
国土交通省のデータをみると7月から8月の夏の時期にかけて上水道の1人あたりの使用量が微増するようです。しかしこの傾向は昔に比べて顕著でなくなっているそうです。現代の生活では季節によって水の使い方が大幅に変わることはあまりなさそうですから、水道代を節約するなら、季節を問わず日頃から節水できるしくみをつくると、効果を期待できそうです

家庭の水道代を抑える節約術

そこで、水道代を節約するために、日常生活でできる節約術を知っておきましょう。

●節約方法1.水を使う時間・回数を減らす
生活の中でよく水を使うシーンで、節水を考えてみましょう。東京都水道局のまとめによると、水道を1分間流した時に出る水の量は約12リットル※です。水を使うときにできるだけ流しっぱなしにしないように意識すると、節水できるのではないでしょうか。
(※13ミリメートルの胴長水栓で水圧0.1メガパスカル、ハンドル開度が90度の場合)
頻度はそれほど多くないものの、1回に使う水の量が多いのが洗車です。車に乗る家庭では、意外と多くの水を使っているかもしれません。愛車をキレイにするときには、まずは表面の汚れをふき取ってから流す、汚れがつきにくいコーティング剤を使うなどで、水を使う時間を短縮できるか検討してみましょう。
お風呂やシャワーは、生活スタイルにかかわらず日常的に利用しますよね。家族が毎日使うと水の使用量も多くなりがちです。温かい季節にはシャンプーの間はシャワーを止める、洗面器にためて洗うなどで、シャワーを長い時間流さないようにできそうです。顔を洗うときや歯を磨くときも、洗っている最中には一度水を止めて、流すときだけ水栓をひねるなど、節水のために家族でルールを作ってみてもよいですね
食器洗いをするとき、家族が多いと使う食器も多く水を流す時間が長くなりがちです。流しながら洗うよりはまずは洗剤をつけてすべての食器の汚れを落とし、すすぐ時だけ水を使うなど工夫すると、流しっぱなしにせずに済みます。

https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/kurashi/shiyou/sessui.html

●節約方法2.節水シャワーヘッドや節水コマなどの道具を使う
水を使うたびに節水を意識するのが面倒なときは、取り付けるだけで節水できる道具を使う方法があります。
たとえば、シャワーヘッドには節水効果を期待できるものがあります。浴室のシャワーに取り付けるだけで、流れ出るシャワーの水量を減らすことができます。減らせる水の量は最大で50%や70%などのものも少なくありませんが、シャワー穴が小さい、数が多いなどにより、水の量は減っても使用感はこれまでと変わらずに快適にシャワーを浴びられるように設計されています。シャワーの手元にスイッチがついていて、水量を調節したり、一時的に水の放出を止めたりできるものもあります。
賃貸アパートや賃貸マンションに暮らしていても、退去するときにもともと付いているシャワーヘッドに戻しておけば、多くの浴室についているシャワーを自由に付け替えできます。ほとんどは工事などをせずに自分で取り外し、取り付けができます。価格は商品によりますが、ひとつあたり1,000円~3,000円程度で販売されているものが多いです。
洗面所などの蛇口が、ひねって水を出すタイプなら、節水コマを取り付ける方法もあります。節水コマは、蛇口の中に取り付けると流れ出る水の量を減らせるものです。東京都水道局によると、最大で50%の節水効果を期待できます
節水コマを取り付けるには蛇口の上部を一度開いて分解する必要がありますが、工事は不要です。13mmの単水栓用の節水コマは、水道局の営業所で無料でもらえます。レバー式の水栓には取り付けられないため、築年数の浅い物件に住んでいると使えませんが、自宅に蛇口があれば気軽に取り付けられるのではないでしょうか。

●節約方法3.水道代の支払い方法を変える
水道代の支払い方法を変えることで節約する方法もあります。
水道代の支払い方法は地域の水道局によって異なりますが、一般的には請求書、銀行の口座振替、クレジットカード払いがあります。このうち口座振替は、地域によっては利用すると水道代が割引されます。たとえば東京都では、口座振替で支払うと毎月50円(税別)が割り引かれます
水道の請求代金は割引されなくても、水道代を口座振替で払い込むと特典を受けられる銀行もあります。水道だけでなく電気代、ガス代、携帯電話代など公共料金を預金口座から引き落とすように指定すると、ポイントをもらえたり、ATMの時間外手数料が無料になったりするところがあります。水道代を上手に活用して、ほかの出費を節約できますよ。
一部の地域では、水道代をクレジットカードで支払うことができます。水道以外と合わせて、クレジットカードで払った1カ月分の代金に応じて、クレジットカードのポイントが貯まります。一般的には利用代金の0.5%分のポイントがつきますが、1%や2%など還元率が高いクレジットカードを選ぶと効果的です。
インターネットの公共料金払込サービスを利用するのもよいでしょう。ネット上でクレジットカードを登録しておくと、毎回の水道代がそのクレジットカードから引き落とされるサービスです。対応している地域は限られますが、水道代だけでなく、ガス代や住民税、国民健康保険料、自動車税、固定資産税などにも対応しています。このサービス上で支払った代金に対してはクレジットカードのポイントとは別にポイントが貯まり、次の請求時にはポイントで支払うこともできます

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節水タイプの家電や住宅設備を導入するのも効果的

水回りの水道代節水性能に優れた家電製品や住宅設備を使うのも、節水に効果的です。洗濯機やトイレ、水栓には節水タイプのものがあります。まとまった購入代金はかかるものの、販売年が新しいものほど節水効果が高いので、長期的には節約効果を期待できます。特に古いものを長年使っているなら、買い替えの余地があるかもしれません。
たとえばトイレは、30年以上前に発売されたものは洗浄するときに1回あたり10リットル以上の水を使いますが、近年のものは5リットル前後のものが多くなっています。節水性能の高いタイプでは、3リットル程で流せるものもあります。トイレは生活に欠かせないものですし、毎日必ず使いますが、行く回数を減らすわけにもいきません。節水効果の高いものに変えると、大幅に水の使用量を削減できそうです
家族が多いと、洗濯で使う水の量も多くなりがちです。洗濯をするときには節水のためにお風呂の残り湯を使っている人もいるかもしれませんが、入浴をシャワーで済ませると残り湯を使えません。洗濯機は一度の洗濯で100リットル以上の水を使うことが珍しくありませんから、節水性能が優れていると嬉しいですよね。トイレと同様に新しく発売されたものほど、節水性能は高い傾向があります。また、一般的にはドラム式の洗濯機は1回の洗濯で使う水の量が70~80リットル程度と、縦型に比べて少なくすむように設計されています。メーカーによっては、洗濯槽に穴が開いていないなど、独自のスペックで節水を実現しているところもあります。
台所や浴室で使う水栓も、近年は節水できるタイプが販売されています「節湯水栓」という名称で販売されていて、流出する水の量を手元で止められたり、従来品に比べて無駄な水が流れ出ないように設計されていたりするようです。
これらの家電製品を買い替えるには、まとまったお金がかかります。製品によりますが、数万円から数十万円かかるものだと、いくら節水のためとはいえ家計の負担はそれ以上になってしまいます。そこで活用したいのが、節水できる家電を購入するときに使える国の補助制度です。特に2019年6月から始まった「次世代住宅ポイント」は、節水に効果が期待できる家電を購入することで負担を軽減できそうです

●2019年6月スタート 次世代住宅ポイント制度とは
次世代住宅ポイント制度とは、一定の省エネ性、耐震性、バリアフリー性能等を満たす住宅や、家事負担の軽減に役立つ住宅の新築やリフォームをした人にポイントを発行する国の制度です。おもに、住宅を新築する人やリフォームする人に向けた制度ですが、エコ・省エネ効果のある設備を設置した場合にもリフォームとして利用できます
水回りでは、節水型トイレ、高効率給湯器、節湯水栓が対象になっています。設置するには専門業者の工事が必要なものが中心ですが、それほど大掛かりなリフォームでなくても設置できるものもあります。

付与されるポイントは節水型トイレなら16,000ポイント、節湯水栓なら4,000ポイントなど、設置する設備によって異なります。受け取ったポイントを貯めると、所定の商品と交換できます
交換商品は省エネや環境配慮に優れた商品から地域振興に関わる商品まで6区分のなかから選べます。特に(1)省エネ・環境配慮に優れた商品には、省エネタイプの電球のほか、パソコンやテレビ、洗濯機や掃除機、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジなどさまざまな家電が含まれています。
ほかにも、家具、寝具、キッチン用品、掃除道具、自転車、防災用品、学習机やベビーベッドなどの子育て用品、園芸用品、さらには食料品やお酒まであります。交換できる対象商品は今後随時追加される予定ですので、きっとほしい商品が見つかるのではないでしょうか。

ポイントの交換商品

次世代住宅ポイントの申請受付は2019年6月から始まっており、2020年3月までの期間限定で実施される予定です(予算の執行状況に応じて決定予定)。申請の方法は、新築かリフォームか、40歳未満の若年世帯かどうかなどによって異なります。施工業者を通して申請するケースもあります。対象になる家電や設備を購入するメーカーや、リフォームを施工する業者に確認してみるとよいですね。また、商品の交換は2019年10月から開始、2020年6月末まで申し込める予定です。

水道代は家計に占めるインパクトは小さいものの、毎日の生活に欠かせないもの。家族が多ければ水道代は意外と侮れません。わが家で取り組めそうな節約方法を見つけて、少しずつ試してみてはいかがでしょうか。また2019年は次世代住宅ポイント制度が始まり、水道代の節約につながる家電や設備に買い替えるチャンスでもあります。まとまったお金がかかるので、長期的に見た家計への影響や節約効果を踏まえて検討したいですね。ファイナンシャル・プランナー(FP)に相談すると、家計の収支や今後の見通しを含めてアドバイスをもらえるのではないでしょうか。

※本ページに記載されている情報は2019年7月31日時点のものです

【参考文献】
■総務省「家計調査 年報 家計収支編」 1世帯当たり1か月間の収入と支出 第2表男女年齢階級別2018年
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2.html
■国土交通省「平成30年版 日本の水資源の現況」
http://www.mlit.go.jp/common/001246706.pdf
http://www.mlit.go.jp/common/001006507.pdf
■大阪市「大阪市の水道料金水準について」
https://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000324310.html
■総務省「家計調査 年報 家計収支編 1世帯当たり1か月間の収入と支出  4世帯人員・世帯主の年齢階級別 二人以上の世帯・勤労者世帯」2018年 
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2.html
■国土交通省「平成30年版 日本の水資源の現況について」
http://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_fr2_000020.html
■東京都水道局「平成28年度生活用水実態調査」
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/kurashi/shiyou/jouzu.html
■東京都水道局「水の上手な使い方」
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/kurashi/shiyou/jouzu.html
■東京都水道局 「くらしと水道 節水にご協力を」
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/kurashi/shiyou/sessui.html
■国土交通省「次世代住宅ポイント」
https://www.jisedai-points.jp/

加藤 梨里(かとう りり)

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー マネーステップオフィス株式会社代表取締役 保険会社、信託銀行、ファイナンシャル・プランナー会社を経て独立。 専門は保険、ライフプラン、節約、健康経営など。マネーに関する記事のほか、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方や企業向け健康経営など健康とお金に関する執筆実績も豊富。