長続きする貯金方法とは?FPが教える賢い貯金方法 | リクルートの保険比較サイト【保険チャンネル】

長続きする貯金方法とは?FPが教える賢い貯金方法

貯金ができるようになり長続きさせるにはどうしたらよいか?FPとしてご相談をお受けする中で見えてきた、貯金ができない人のマインドや行動・習慣をひも解きながら、<今日から変われる>貯め体質になる心構えと、賢く貯め続ける貯金方法をお伝えします。

目次

■貯めたくても貯められない人が増えている。ナゼ?

データからみる各年代の貯金状況
図表1の<年代別 年間手取収入における貯蓄割合>を見てみると、 20代、30代の約15%、そして40代では18.9%、50代では27.3%、60代では42.1%の人が1年間の【貯蓄がゼロ】ということがわかります。
ここからわかることは、年代があがるにつれて暮らしが楽になるというよりは、かえって大変になりそうだという現状です。
かつては「年功序列」という言葉があるように、役職にしてもお給料にしても、年齢があがるにつれて、比例してあがっていくというのが一般的でしたが、現在は決してそうではありません。その一方で、支出の方は変わらず上がり続けているため、今回の表のような結果となるのです。
ですから、「これからお給料があがってから貯めよう」という考えでいると、いつまで経っても貯金ができなくなるのです。

また、図表2をみると、1年前より金融資産が減っている割合も、各年代に一定の割合でいることがわかります。 つまり、年間の貯蓄がゼロというだけではなく、貯めていた貯金を切り崩さなくてはいけない=収入より支出が超えてしまっている家庭があるということです。 一言でいえば、家計が<赤字>ということですから、一刻も早く赤字状態から抜け出さないと家計が破綻してしまいます。


貯められない理由は?
では、図表2で金融資産が減少したという家庭では、どんな理由があったのでしょうか。
図表3の<年代別 金融資産が減少した理由>を見てみましょう。
金融資産が減少した理由を複数回答されたものをグラフ化したものです。

これを見ると、各年代から多く挙げられているのが、「自動車・家具・家電購入のため」と「教育費用・結婚費用のため」となっています。
「自動車・家具・家電購入」については、1つ1つの額が高額になるので、家計に与える影響が大きいですし、また教育費・結婚費用については、子どもの有無や数によっても金額に大きな差がありますが、いずれにしても高額な費用が必要になります。
これらは明らかにすぐに用意できるものではなく、計画的に準備しなければならないものです。逆に言えば、計画的に準備することができる、見通しを立てやすいものでもあります。

貯金できない人が当てはまる<貯められない5タイプ>
貯金がしたくてもできないという人の多くが、無意識に、貯められない考え方や習慣を行っていることが見受けられます。
1.今の生活重視タイプ
将来のことより、今の生活に重きを置いていて、<今の収入=今のためのお金>という考え方が強いです。
貯金できないというよりも、実は貯金できるのに、今の生活をしていくのに精いっぱいだと思い込んでいるパターンも多いです。将来については漠然としすぎていて、貯める必要性をあまり感じていないので、余ったら貯めれば良いというスタンスです。
ついある分だけ使ってしまい、気づいたら貯金ができていないということに気づきます。収入がいくら増えても、その分支出が自然と比例するタイプです。

2.多忙によるお金の管理逃避タイプ
忙しいを理由に、<便利>にお金を使いすぎてしまうのがこのタイプです。もちろん時間は大事で、時には時間をお金で得ることも必要です。
しかし、忙しいからといって何でもお金で解決しようとすると、当然お金は出る一方で、一生懸命働いても右から左へお金が出ていきがちです。また忙しくてお金を管理する時間も、パワーもないということで、管理すること自体を放棄してしまっています。

3.情報過多による混乱消費タイプ
SNSなどからの溢れる情報にアクセスしすぎて、ついつい・うっかりの支出が増えてしまいがちです。特にネットショッピングは、ストレス発散として利用する人も多く、本当に必要ではないものを購入する傾向があります。
またバーゲンや「ポイント〇倍セール」 という目の前のお得さに飛びついて、結果的に必要以上に買いすぎてしまうので、長期的に見ると、お得な買い物はできていません。

4.家庭の資産分散タイプ
共働きが一般的となり、夫婦それぞれが管理するという家庭も増えてきています。
それによって、入ってくるお金、出ていくお金の流れが煩雑になり、資産の把握が難しくなっています。それぞれが口座を自由に管理し、カードもそれぞれが利用することで、支出の把握ができず、カード利用の明細が来て慌てるということも少なくありません。
またお互いに収入があるということで、気持ちが大きくなり全体的支出が膨らむ傾向にあります。

5.完璧を目指して疲労困憊タイプ
貯金をするためには、節約を頑張らなくては、そして家計簿をつけなくてはと、とてもまじめに、そして完璧に頑張ろうとするあまり、うまくいかなくなると一気に「だめだ」とあきらめてしまいがちです。
自分の中では頑張らなければとモチベーションが上がっているのですが、家族がついていけなかったり、一方的な締め付けがきついと感じることで、かえって反発を生んでしまうこともあります。このタイプに家計簿がつけられないと悩む人が多いです。

いかがでしたか?当てはまる部分がありましたか?
大丈夫です!ここではまず、無意識に貯められない考え方や行動をしてしまっていたことに気づくことが大きな一歩です。ここから順を追って、今度は無意識に貯められる状況へとシフトしていきましょう。

なぜかお金が貯まらない!そんな人のための簡単シンプルな家計管理とは?

■貯める仕組みを作るためにまずやるべきこと

未来のお金を<見える化>してみましょう
先ほど図表3のグラフをみて述べたように、「自動車・家具・家電購入のため」や「教育費用・結婚費用」は、今から計画的に準備をはじめることで、先々の生活に支障なく貯めておくことができます。
そこで、図表4にあるような、大きな出費を「見える化」する表を作成することをおすすめします。

といいますのも、貯金が続かない原因の1つには、何のために、いつまでに貯める必要があるのか、という具体的な目標・ゴールが見えないということがあります。
「何のため」そして「いつまで」、「どのくらい」貯めなければいけないのかが、自分の中で納得できれば、それに向けて動き出し、そして目標に向かっていくことができます。
まずは図表4の左側を作成していきます。たとえば、表の1番上段では「教育費」として大学費用を想定して、記入しています。2022年第1子が、そして2024年には第2子も大学へ入学するという設定です。
このように、思いつく大きな支出を書き出し、それが「いつ」「いくら」必要なのかを書き込んでいき、合計額を出してみます。ここまでできたら、今度は表の右側を作成していきましょう。

<大きな支出を見える化する手順>
(1)用意できている金額
(2)不足する金額
(3)ボーナスより積み立てできる額

まずこの3つを考えていきます。ボーナスがない、あるいはボーナスからは捻出できそうもなければ、(3)はゼロとなり、(2)=(4)となり、これから貯めていく金額ということになります。

(3)である程度捻出できる場合は、(2)より(3)の金額を引いた額が(4)に毎月の積立が必要になる金額です。
(5)の積み立て期限は、実際に必要となるタイミングより前に設定するよう気をつけてください。
(6)積み立て回数というのは、(5)で決めていただいた月まで、これから何カ月あるかということです。
(4)の金額を(6)の積み立て回数で割ると、(7)の毎月の積み立て額が計算できます。

この表の場合は、教育費、住居費、車代として、それぞれ毎月1万7,000円ずつ積み立てることで目標額を達成できるということになります。
そして最後に、そのお金を(8)貯める口座をきちんと決めておきます。こうすることで、時間が経った時にも、何のためのお金なのかがわかりやすくなります。
以上、表を完成することで、将来に必要な大きなお金を<見える化>し、具体的に貯金する金額がわかりました。

家計の悩みをFPに相談する

■今の生活を整えることで賢く貯め体質へ

大きな支出を準備するために、毎月いくら貯めなくてはいけないかということがはっきりしました。
そうなると次に考えなくてはならないのは、「その額を毎月貯めていけるのか」ということ。
上記で作成した表に沿って、貯金がはじめられれば、何も問題ないのですが、今まで貯金ができていない場合、この金額をどう捻出するのかを考えていかなければなりません。ここで思考停止してしまうと、貯金はいつまで経ってもできません。貯金をしていくためには、今の生活を見直すことをおすすめします。

今のお金と向き合って、未来にまわすお金を見つけ出す。
今度は今をしっかり<見える化>していきます。

1.1カ月の支出を書き出してみる
とりあえず1カ月、すべての支出の記録を頑張ってみましょう。
といえ、固定費は毎月決まっているものなので、日々記録が必要なものは主に変動費(食費・日用品・衣服・レジャー等)です。
今はスマホですぐに入力できる家計簿アプリも沢山あります。家に帰って記録するのが手間ということであれば、使ったその瞬間に入力するというのを習慣づけてみましょう。

2.固定費は<要る・要らない>と<変える・変えない>で仕分ける
住居費、保険料、スマホ代など、その1つ1つについて、まずは要るのか要らないのかを考えます。以前に契約した定期購読料や、スマホのオプション料金、使っていないサービスの年会費など、うっかり解約し忘れているものはないか確認しましょう。
次に、契約先等変更することで、金額を下げられるものがあるかどうかを検討します。保険などは、きちんとしたシミュレーションが必要ではありますが、検討することで大きく金額が変わることがありますので、FPなどの専門家の力を借りて、内容を精査することをおすすめします。

3.変動費は、身の回りを見直すことで無駄を見つけだす
変動費については、簡単に「無駄を見つけましょう」といっても、なかなか自分では見つけにくいものですし、記録した家計簿とにらめっこしても、今まで必要と思っていた訳ですからピンときません。
したがって、今回は、家計簿ではなく、お金と交換して手に入れたモノやコトを見ることで、見直してみましょう。ここでは例として3つを挙げてみます。

(1)冷蔵庫
冷蔵庫は、食費用のお金が姿を変えて、<食材>という形で保存されています。その食材を、ちゃんと使いきれていますか?もし使いきれずに捨ててしまっているものがあれば、それはお金を捨てていることと同じです。または、作りすぎて無理して食べているような状況も、適正量をオーバーしているということです。
概してお母さんたちは、量が足りないことを避けるために多めに買う傾向があるようですが、「腹八分目」という言葉があるように、少し足りないかな?というくらいが、かえって家族の健康のためにもなりますし、意外に事足りることに気づきます。

(2)クローゼット・靴箱
主に衣服費がここにあたります。衣服や靴・バッグは、毎月の支出は気をつけていても、ちょっと高額なものは<ボーナスがでたら買おう>と、ご褒美としてついつい浪費してしまっていませんか?ボーナスがでたら買おうとすると、ついつい気持ちもお財布の紐も緩みます。
必需品ではあるけれども、あらかじめ予算を設定してから買い物に行く、あるいは買い物に行く前にクローゼットの中を確認してから買いに行くなど、買いすぎないルールを決める必要があります。

(3)手帳
予定がすなわち交際費に変わります。楽しい予定がどんどん入るのは嬉しいですが、やみくもに予定を入れてしまうのは、家計管理の点からいうと問題ありです。
1カ月に交際費やレジャー費を決めて、その金額を気にしながら予定の調整をしたり、飲み会は1カ月に〇回と自分の中で決めてみるなど、意識してみましょう。意識することで、この予定は今月に入れるべきなのか?もしくは、本当に入れるべきなのか?など、ご自身の優先順位に基づいてコントロールできるようになります。
このように生活あるいは家の中を見直すことから、無駄な支出あるいは削れる支出が見つかってきます。
最初は、当初の目標額まで貯金に回せないかもしれません。それでも、目標額はすでに頭の中にインプットされていますので、自然とあなたの頭の中は、この目標額を捻出するにはどうしたらよいのかを考えはじめることでしょう。
ただ、どうしても目標額を捻出できない場合は、目標設定を変更するという柔軟さも必要となります。ケースによって、目標年や金額を調整していくことで、今の生活とのバランスをとっていきましょう。

この一連の作業を行っていくことで、貯め体質に変化していくのをすぐに実感されるはずです。

■自然と貯め続けられる貯金の仕組みを作ろう

貯め始められる金額が決まったところで、最後の仕上げは、「ストレスなく貯め続けられる仕組みを作りあげてしまうこと」。人間は、考えることにとてもパワーを必要とするので、忙しく疲れて帰ってくる毎日では、お金と向き合うパワーが残っていません。ですから「お金をきちんと管理して、貯金をしなければ」と思っていても、その前に力尽きてしまうのです。
それならば、日々パワーを消耗しない方法で、自動的に貯金できる仕組みを作り上げてしまえば良いという訳です。
ありがたいことに、そういった仕組みづくりをサポートしてくれる銀行のサービスや、企業の制度がありますから、それらを使いこなして、省エネモードで貯金していきましょう!

おすすめ貯金方法1.お給料振り込み口座から自動積立
お給料が入金される銀行に、「自動積立」の制度がないか確認してみましょう。
都市銀行では大概そのような制度があります。自分が指定した日に、指定した金額が自動的に定期預金などの別口座へ積み立てられます。こうして、お給料が入金されたと同時に、貯金したい金額の設定を1度しておけば、毎月自動的に積み立てておいてくれるので、自分はお給料振り込み口座に残った金額内で生活していけば良いのです。
共働き夫婦の場合は、それぞれの口座にて、積み立て設定をしておけば、先述の未来の貯金用口座として2つは確保できますね。

おすすめ貯金方法2.勤務先にある財形貯蓄制度を活用
企業の福利厚生制度の1つである、財形貯蓄制度を勤務先で導入されているならば、こちらの制度も積極的に活用してはいかがでしょうか。
この制度もお給料から天引きという形で自動的にお金を貯めていってくれるので、金額さえ設定しまえば、普段何もしなくてもコツコツ貯めていくことができます。財形貯蓄制度には、「一般財形貯蓄」「財形住宅貯蓄」「財形年金貯蓄」の3種類があります。
それぞれ条件やメリットに違いがありますので、実際にこちらの制度を活用する際は、詳細を確認した上でお選びくださいね。

おすすめ貯金方法3.目的別口座を活用
こちらは、まだ導入している銀行の数は少ないですが、目的別に複数の口座に振り分けてお金を貯めていくことができます。お給料口座がある銀行と違う銀行であれば、自分自身で預けなければいけませんが、「教育費用」「車用」など目的の名前をつけておくこともできるので、とてもわかりやすい管理ができます。

この中から1つでも早速はじめてみましょう。

いかがでしたでしょうか。
今回は、貯金の目的と目標を明らかにした上で、貯金を続ける方法をお伝えしました。
人生100年と言われる昨今、自分自身の資産をどう増やし、どう守り、どう使っていくかを早いうちからしっかり考えていくことが求められています。貯金はその大前提としてとても大事な基盤作りです。その先には、働き方はもちろん、会社の退職金の有無や金額、年金の受け取り方、また自分で加入している保険の状況などにより、必要額など大きく変わってきます。
そのあたりの情報を整理し、自分ですべて網羅して考えていくには、時間も手間もかかりますので、ファイナンシャルプランナーなどの専門家と一緒に一度ライフプランシミュレーションをして、人生全体を俯瞰して考えてみることをおすすめいたします。

※本ページに記載されている情報は2019年6月20日時点のものです

山本 美紀(やまもと みき)

ファイナンシャルプランナー(CFP(R))、家計整理アドバイザー認定トレーナー、日本学生支援機構認定スカラシップ・アドバイザー 家計相談を中心とした個人相談や家計整理講座の講師、ママ向けマネーセミナー、執筆活動を行っている。ご相談者の大半が30代~40代の子育て世代であり、同じ母親として気軽に相談できるママFPとして活動している。