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「積み立て」を120%活用する方法!FPが教えます

貯金をしたいのに、気が付いたら口座のお金を使い切っていませんか。「お得にお金を貯めたいな」と思ったら、積み立てを始めるのがおすすめです。貯金が苦手でも大丈夫。FPの著者が積み立てのメリットや制度、利息を多く貰うコツをご説明します!

目次

■なぜ積み立てがいいの?積み立てと定期預金の違い

「積み立て」はこれからお金を貯めたい人にぴったりな仕組み
「定期預金」と「積み立て」はどこが違うのでしょうか。
定期預金は、すでにまとまったお金のある人が利用する商品です。始める時に数カ月から数年の期間を決めて、期間内はお金を引き出さないことを約束するかわりに、普通預金よりも多く利息がもらえます。これに対して積み立ては、これからお金を貯めたい人が利用する仕組みです。毎月のお給料の一部をコツコツ貯めていくことで、数カ月から数年後には積み立てたお金と利息が手元に戻ってきます。

お金を貯めたい人に「積み立て」がおすすめな3つの理由
1.頑張らなくても先取り貯金の習慣が身につく
2.簡単に引き出せない仕組みが作れる
3.普通預金よりも利息が多くもらえる

1.頑張らなくても先取り貯金の習慣が身につく
お金が貯まる人の多くは「先取り貯金」をしています。先取り貯金とは、お給料が入ったらすぐに一定額を貯金して、残りでやりくりする方法です。これなら「今月こそ貯金しようと思ったのに、気がついたら手元にお金は残っていなかった…」ということが起こらず、計画的に貯金ができます。
積み立てなら毎月一定額が自動で貯金できるため、先取り貯金の習慣が身につき、残ったお金でやりくりできるようになります。手間がかからずストレスも少ないです。また毎月のやりくりに精一杯で貯金できる余裕がない時は、無理のない金額で積み立てを始めてみましょう。たとえ毎月1万円の積立でも、5年間続ければ60万円になります。最初はきついと感じるかもしれませんが、コツコツ継続して貯金が増えれば、積み立てが楽しくなる瞬間がきっと訪れますよ。

2.簡単に引き出せない仕組みが作れる
積み立てをすると、毎月の掛金は普通預金とは別の口座に貯まっていきます。そのためすぐにATMで引き出すことができません。この、簡単に引き出せない「強制力」があれば、意志の強さに関係なくお金を貯めることができるのです。
普通預金とは別の口座にお金が貯まっていくため、普段の生活費と分けて管理できるのも積み立ての良いところです。貯金と生活費がすべて1つの口座にまとまっていると、あといくら使えるのか分かりにくいですが、口座が分かれていれば一目瞭然です。たとえば「2年後のハワイ旅行のために毎月2万円ずつ貯めていこう」と目的を持って始めれば、旅行が近づいてきた頃にはお金も貯まっていることでしょう。

3.普通預金より利息が多くもらえる
上の2つの理由を見ていると、「普段使っていない銀行口座に毎月貯金すれば良いのでは」と考えるかもしれません。もちろんそれでも良いのですが、積み立ては、普通預金の10倍もの利息をもらえることがあります。低金利の今だからこそ、同じ金額を貯めるなら1円でも多く利息をもらえる方がうれしいですよね。

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■「積み立て貯金」ができる制度を知っておこう

貯金の習慣が身について、効率よく貯められる「積み立て貯金」を始めたくなったら、次は積み立て貯金ができる制度や金融機関で扱っている商品を知っておきましょう。それぞれの違いを知って、自分に合った方法で始めてくださいね。

財形貯蓄制度
財形貯蓄制度は、給与から天引きで行う貯蓄制度です。勤務先で制度を導入していれば利用でき、パートタイマーや契約社員の人も加入できることがあります。一方で、会社役員や自営業の人は加入できません。
財形には、「一般」「住宅」「年金」の3種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

1.一般財形
一般財形は年齢を問わず、勤務先に財形があれば加入できます。原則3年以上継続して積み立てることが必要ですが、積み立てを始めてから1年経過すれば、お金を引き出すことができます。使用目的が限定されていないので、とりあえず積み立て貯金を始めたいという人におすすめです。

2.住宅財形
住宅財形に加入できるのは、マイホーム取得またはリフォームのためにお金を貯めたい満55歳未満の人に限られています。積み立て期間は5年以上で、年金財形とあわせて550万円までは利息が非課税になります。そのため、効率よく住宅資金を準備することができます。ただし、目的外でお金を引き出す場合にはその月から5年間さかのぼり、この間に生じた利息のすべてに課税がされますのでご注意ください。

3.年金財形
年金財形に加入できるのは老後のためにお金を貯めたい満55歳未満の人です。積み立て期間は5年以上で、住宅財形とあわせて550万円までは利子が非課税になります。目的外でお金を引き出す場合にはその月から5年間さかのぼり、この間に生じた利息のすべてに課税がされる点は住宅財形と同じです。積み立てたお金の受取方法は年金方式に限られており、満60歳以降に5年以上20年以内の分割で受け取ることができます。

財形は金融機関に行かずに勤務先でもお申込みができるため、積み立て貯金の第一歩として利用しやすい制度です。まずは勤務先に財形があるかを調べてみましょう。また、財形給付金制度や財形基金制度といって、勤務先が掛金に上乗せ給付をしてくれることがあったり、掛金を月々とボーナス時で変更できることもあります。一般財形は3年以上、住宅財形と年金財形は5年以上続けることを目標にして、無理のない金額から始めましょう。

金融機関で始める「積み立て貯金」
勤務先に財形制度がなくても、金融機関の窓口や、ネット銀行でお申込みをすれば、積み立て貯金を始めることができます。普通預金口座を持っている金融機関であれば、スムーズに手続きが進むのでおすすめです。金融機関で始める積み立て貯金には、大きく分けて2種類あります。それぞれの特徴を見てみます。

1.目標がある人におすすめ「定期積金」
定期積金は、満期を決めて積み立てをしていく商品です。積み立てを始める時に、積み立て回数(たとえば3年間の積み立てなら36回)と毎月の掛金、積み立て日を決めます。積み立て日になると、自分の普通預金から掛金が引き落とされ、定期積金の残高が増えていきます。満期になると、積み立てた金額に利息が上乗せされて、一度に受け取ることができます。定期積金は満期があるので、「5年後に100万円貯めたい」など目標が決まっている場合におすすめです。

2.いつかのために始めるなら「積立定期預金」
積立定期預金は、期間を決めずに積み立てをしていく商品です。月の掛金を1本の定期預金として、毎月積み重ねていきます。積立定期預金は定期預金の集合体なので掛金が自由に変更できます。ボーナス月だけ多く積み立てしたい、昇給したので積み立て金額を増やしたい、生活スタイルが変わったので積み立て金額を減らしたい、など目標金額は決まっていないけれど積み立て貯金を始めたい人に向いています。また、1本の定期預金ごとに満期日が決まっているため、部分解約もできます。

積み立て貯金は途中で解約しても元本割れしない
積み立てを途中で解約する場合は金融機関に申し出ます。積み立てたお金はすぐに普通預金に入るので、これまで貯めた分を自由に引き出すことができるようになります。定期積金や積立定期預金は、途中で解約しても元本割れをすることがありません。積み立てスタート時に約束された利息はもらえませんが、普通預金の適用金利と同じだけもらえることがほとんどです。預けたお金は返ってくるので、まずは安心して始めてみてくださいね。

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■積み立て貯金で利息を多くもらうコツ

子育てキャンペーンで金利上乗せも
積み立て貯金で多く利息をもらいたいなら、金利の高い金融機関を選ぶのが良いでしょう。
また、地域に根差した金融機関では、積み立て貯金のキャンペーンをやっていることがあります。たとえば、18歳未満の子どもを育てていることを健康保険証やその他証明書で見せれば、「子育て応援」として金利を上乗せしてくれる定期積金もあります。お近くの金融機関でキャンペーンをやっていないか、ホームページや店頭をチェックしてみましょう。
さらに、積立定期預金をすると自動車ローンや教育ローン、リフォームローンなどの金利を優遇してくれる金融機関もあります。金利優遇だからといってローンの借りすぎは禁物ですが、借り入れを検討している場合にはあわせて確認しまし<ょう。

■老後資金準備にもおすすめ!投資信託の積み立て

投信積立はワンコインから始められる資産運用
投信積立とは、その名のとおり投資信託を積み立てていく方法です。
毎月一定額で投資信託を積み立てるため、先取り貯金をしながら資産運用をすることができます。投信積立は、ワンコインからでも始められる手軽さと、国が制度の普及を後押ししていることなどから幅広い世代に認知されており、これまで資産運用経験のない20代から40代の人が資産運用を始めるきっかけにもなっています。

投信積立をする3つのメリット
1.簡単に分散投資ができる
投資信託は、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、運用のプロが株式や債券などに分散して運用する金融商品のことを言います。1つの投資信託における分散先は数千カ所にのぼる物もあり、少額でも簡単に銘柄分散ができます。また資産運用においては「いつ買うのが正解か」は後にならないと分かりません。そこで、買う時期を分散させる時間分散が効果的です。なお、毎月一定額で投信積立することをドルコスト平均法と呼び、平均取得単価を抑えることができます。

2.税制面のメリットがある
投信積立ができる制度の中には、運用で得た利益を非課税にする制度があります。NISAつみたてNISAiDeCoです。投信積立を始めたいと思ったら、まずはこれらの制度の利用を検討して資産形成のスピードアップにつなげましょう。またiDeCoは掛金の全額所得控除や受取時に退職所得控除が使えるなど、さらに税制面のメリットが多いことが特徴です。

3.預金よりも増える可能性がある
投資信託は元本保証でなく、もらえる利息は決まっていません。それなのになぜ幅広い世代に受け入れられているのでしょうか。それは、投信積立をした方が、積み立て貯金よりも増える可能性があるからです。
ここで過去の統計を見てみましょう。【図表2】では、1995年から2015年までの20年間、毎年12万円ずつ積み立て貯金と投信積立を行った場合の20年後の成長率を比べています。

積み立て元本240万円に対し、A積み立て貯金は20年間で31,680円増えています。一方でB投信積立Bは912,000円の増加、C投信積立は1,917,600円増加しています。投信積立は過去の実績では、積み立て貯金の成長率を大きく上回っており効率よくお金を増やせたことが分かります。

長く続ければ元本割れの可能性は減らせる
投信積立は積み立て貯金に比べてお金を増やすことができそうですが、【図表2】で示した[年平均成長率]はあくまで平均にすぎません。投信積立は積み立て途中に元本割れをすることもあります。そこで【図表3】では投信積立を続けた期間と元本割れの可能性について過去の統計を見てみます。


この図表を見ると、バランスよく銘柄分散した結果、保有期間5年では、100万円が5年後に72万円~173万円になっていますが、保有期間20年では100万円が20年後に185万円~321万円になっており、元本割れしていないことが分かります。また、保有期間5年と20年を比べると、20年は収益率の棒グラフが2%~8%に集まっています。投信積立は長く続けることで、元本割れの可能性を抑えつつ安定した成長が期待できるようになるため、老後資金の準備にも適しています。投信積立で元本割れを経験しても途中でやめずに続けることが、資産形成を成功させる秘訣です。

投信積立を始めるときの金融機関の選びかた
投信積立は、金融機関の窓口で証券口座を開設して始めます。この金融機関選びも運用成績に大きな違いをもたらします。制度ごとに金融機関を選ぶポイントをまとめました。

1.NISAは購入時手数料に注目
投資信託は金融機関によってラインナップと購入時手数料に違いがあります。購入時手数料が無料の投資信託(ノーロード投資信託)の取扱いが多い金融機関を選ぶと良いでしょう。店舗を持たないインターネット系の証券会社は、投資信託のラインナップが豊富で、購入時手数料も低いことが多い傾向にあります。

2.つみたてNISAは積立方法に特色あり
つみたてNISAは対象商品全163本の中から、金融機関ごとにラインナップを決めているため、選べる投信積立の数に差がありますが、購入時手数料はどこの金融機関を選んでも差はありません。一方で、毎日積み立てができる、カード決済ができる、など積み立て方法に特色がある金融機関もあります。カード決済をすればカードのポイントが貯まるので、ポイントを集めている人にとってはうれしいですね。

3.iDeCoは運営管理手数料に注意
iDeCoは金融機関ごとに対象商品の上限が35本と決まっており、金融機関ごとにラインナップが異なる他、「運営管理手数料」に大きな差があることを知っておきましょう。運営管理手数料は無料のところもありますが、「一定の残高を超えると無料になる」や「残高にかかわらず必ず一定額かかる」など様々です。この運営管理手数料を始めとする手数料は自分の残高から引かれるので、運営管理手数料の低い金融機関で始めることで、効率よく資産を増やすことができます。手数料の比較サイトなどで確認してから始めると良いでしょう。iDeCoは60歳まで積み立てたお金を引き出すことができませんから、長く付き合える金融機関を選びましょう。

金融機関の変更には手数料がかかることも
すでに上記の制度を始めていても、金融機関の変更は可能です。NISA、つみたてNISAは、1年に1度、該当年に購入していないことを条件に金融機関の変更ができます。この際、変更に伴う手数料は発生しません。一方iDeCoは、任意のタイミングで金融機関の変更ができますが、別途手数料を支払っての手続きとなることがあります。

投信積立は「今すぐに使わないお金」で始めよう
投信積立が積み立て貯金よりも増える可能性があるからといって、貯金できるお金をすべて投信積立に充てることはおすすめできません。
生活費の3月分は緊急予備資金として、すぐに引き出しができる普通預金に確保しておきましょう。急に働けなくなったり、引っ越さなければいけない事情ができた時などの助けになるからです。また、数年以内に必ず使うことが分かっているお金も投信積立に充てることはおすすめできません。予定している車の買換えや数年以内のリフォーム資金なども運用を避けた方が良いかもしれません。
またiDeCoは掛金を増やせば増やすほど、税優遇のメリットが大きくなります。ですがその一方で掛金は60歳まで引き出すことはできません。そのため税優遇だけにとらわれずに無理のない金額で始めることが大切です。たとえばiDeCoの掛金の最低ラインである5,000円から始めてみることや、掛金の拠出を中断することも選択肢として心に留めておきましょう。
ここまで、積み立て貯金と投信積立の仕組みやメリットについてお伝えしてきました。どちらもこれからお金を貯めたい人におすすめの制度です。たとえば、子どもの教育資金は積み立て貯金で準備し、その先の老後資金のために投信積立を始める、など目的ごとに制度を使い分けて賢くお金を貯めていきましょう。
FPに相談して、あなたに合った方法で積み立てを始めてくださいね。

本ページに記載されている内容は2019年6月14日時点のものです。

【参考文献】
厚生労働省 財形貯蓄制度
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106564.html
独立行政法人 勤労者退職金共済機構 勤労者財産形成事業本部
http://www.zaikei.taisyokukin.go.jp/zaikei.php
金融庁 「長期・積立・分散投資に資する投資信託に関するワーキング・グループ」事務局資料
https://www.fsa.go.jp/singi/kakei/siryou/20170224/02.pdf
金融庁 つみたてNISAの対象商品
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-2/24.pdf
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佐藤 彩菜(さとう あやな)

株式会社FPフローリスト

CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種証券外務員 信用金庫勤務を経て、お金のことを気軽に相談できる窓口になりたいという想いでFPとして活動を始める。お客様の結婚や出産、住宅取得など人生の転機にお金の不安なく笑顔で過ごせるよう、家計の見直しやライフプラン、資産運用のアドバイスを行っている。