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結婚式にかかるお金はいくら?式場の種類別の金額や海外挙式の費用例も

結婚するときには、結婚式を挙げて大切な人に報告したい、お祝いしたいと思うもの。でも、気になるのがお金ではないでしょうか?結婚式には費用はいくらかかる?ご祝儀でもらえる金額は?式場によって費用は違う?結婚式のお金についてFPが解説します。

目次

結婚式にはいくらかかる?

結婚式というと、高額なお金がかかるイメージが強いのではないでしょうか?まずは調査データから、結婚式にかかる費用をみてみましょう。

●結婚式の総額は平均約355万円
「ゼクシイ結婚トレンド調査2019調べ」によると、挙式・披露宴・パーティをしたカップルの総額費用は全国平均で約355万円だそう。図表1のグラフで分布を見ると、300万円~500万円代と回答した人が特に多いことがわかります。

結婚式の費用には、挙式費用や披露宴・パーティの費用から、衣裳や装花、司会者や演出、写真撮影や引出物・引菓子までさまざまなお金がかかります。挙式費用は規模にかかわらずかかるものですが、招待する人ひとりずつへのおもてなしに必要な費用は、列席者の人数に比例して高額になります。

上記の調査では招待客の人数は平均66.3人とのことですので、人数が少なければもう少し費用が抑えられることもありそうですが、やはり結婚式を挙げるにはずいぶん大きなお金がかかると感じさせられます。

出典:「ゼクシイ結婚トレンド調査2019調べ」
https://souken.zexy.net/data/trend2019/XY_MT19_release_00zenkoku.pdf

結婚式にまつわる習慣や常識は、地域によって違いがあるのではないでしょうか。かつてに比べてその土地古来の伝統や風習に厳格に従って挙式をする人は少なくなっているかもしれませんが、盛大な式を挙げることや、たくさんの人を招待して宴席を設けることを大切にするなど、家庭によって多様な価値観もあります。

地域別での結婚式の総額をみると、もっとも費用が高額なのは福島で387.3万円だそうです。ほかに費用が高額な地域には、九州(382.7万円)、首都圏(377.9万円)、静岡(370.2万円)が続いています。

逆に費用が低いのは北海道で200.2万円。福島に比べるとほぼ半分の水準です。青森・秋田・岩手(318.4万円)も平均に比べ低いものの、大きな差があることがわかります。

図表2 地域別 挙式・披露宴・パーティ総額とご祝儀、自己負担額の平均

結婚式の費用は、式場の予約や準備の段階で、ある程度の申込金を払うのが一般的です。式場によって異なりますが、数十万円規模のお金を内金として支払うケースも少なくありません。

また招待する人数が確定した段階で、ほぼ全額を挙式前に支払う会場が多いです。結婚する予定があれば、式を挙げることを決める前に、できるだけ早いうちから資金の準備を始めたいものですね。

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●式場によって違う結婚式の費用
どんな会場で結婚式をするかも、結婚式の費用を考えるうえでは重要ですよね。結婚式と一口にいっても、一般的な結婚式場のほかに、ホテル、レストラン、ゲストハウスなどいろいろな会場があります。

また、チャペルか神殿かによって挙式費用や衣裳代が異なることがありますし、披露宴・パーティでの料理や飲み物の選び方によっても変わるでしょう。

「ゼクシイ結婚トレンド調査2019調べ 首都圏版」によると、首都圏で結婚式をした人がかけた総額は、レストランウェディングの場合は平均で約281万円。これに対してゲストハウスなどのハウスウェディングの場合は約415万円と、100万円以上の差があります。

会場の広さや招待客の収容人数によって違いが出るとも考えられますが、会場選びは、結婚式にかかる費用において重要な決め手になりそうです。

また、結婚式のなかで何を重視するかも、カップルによって考え方がわかれるところではないでしょうか。会場の雰囲気を大切にしたいと思う人もいるでしょうし、お料理や飲み物にこだわりたいという人もいるでしょう。それによってお金のかけ方も変わってくるはずです。

上述の調査データで、会場別に挙式料や料理の費用を比べてみると、挙式料はホテル・式場・会館内のレストランが高額になりますが、料理や飲み物の代金は一般の結婚式場やハウスウェディングのほうが高額なことがわかります。

結婚式全体でいくらかかるかも大事ですが、人生に何度とない晴れ舞台で、招待するお客様に喜んでもらうためにお金を使うわけですから、自分たちらしい時間や空間を作れるものにしたいですね。

ご祝儀はいくらもらえる?結婚式の自己負担

●ご祝儀で自己負担は抑えられる
ところで、結婚式を挙げると大抵のケースでは招待客からご祝儀を受け取れます。新郎新婦にとって、ご祝儀を引いた後の自己負担がいくらになるかは、実際にはとても気になるところではないでしょうか。

上述の調査データによると、ご祝儀を差し引いた後の自己負担の金額は全国平均で約150万円です。総額でかかった費用が約355万円ですから、半分以上はご祝儀でまかなえることになります。

ご祝儀があれば、お金のかかりかたはずいぶん楽に感じられそうです。地域別に見ると、新郎新婦の自己負担が最も少ないのは、費用の総額も低い北海道で98.1万円ですが、総額が高めの九州であっても、ご祝儀を差し引くと自己負担は117万円と、北海道に次いで低い水準です。

逆に、新郎新婦の負担が重そうなのが新潟で、188.8万円です。また東海(167.7万円)、首都圏(165.5万円)も自己負担が高額なようです。

結婚式を計画するときには、式場選びや衣裳選びなどの費用に目が行きがちかもしれませんが、ご祝儀がどれくらい入るか? もとても大事なポイントになりそうです。

●ご祝儀は「誰を呼ぶか?」によって大きな差
結婚式のお金の負担を軽減するうえで重要なご祝儀。いくらもらえるかは、誰を呼ぶかによって大きく左右されるようです。

全日本冠婚葬祭互助協会の調査によると、参加者ひとりあたりのご祝儀の額は「3万円」という回答が多いそうです。

最近は「カップル」という意味合いを込めて2万円を包む人もいるようですが、別れ(分かれ)を連想させる偶数は避けられる傾向がありますから、3万円を包むのが一般的なのでしょう。

また、ご祝儀の金額には新郎新婦との関係性も反映される傾向があります。

図表4をみると、友人や仕事の関係者は3万円前後のご祝儀を包む人が多い一方で、兄弟姉妹や叔父叔母などの親族では5万円を包むのが一般的なようです。

ただ平均額はそれ以上という結果ですから、家庭によっては10万円などまとまった金額を贈る人もいるのでしょう。親しみのある身近な人の新たな門出を祝して、ご祝儀を奮発してもらえると、新郎新婦にとっては心強いですね。

図表4 新郎新婦との関係別 ご祝儀の平均額

ご祝儀にいくら包むかにも、土地によって異なるようです。

地域別に参加者ひとりあたりのご祝儀の金額をみると、友人が包んだご祝儀の金額で最も多いのはほとんどの地域で3万円ですが、北海道では1万円、東京では5万円という結果です。また、勤務先の上司からのご祝儀の金額も特に東京では高いようです。

親族のご祝儀額は、地域による差がより強く出るようです。兄弟姉妹では5万円という回答が多いなか、北海道や近畿では3万円、逆に北関東や四国では10万円という回答が多い結果です。

叔父・叔母も、低い地域では3万円、高い地域では10万円と大きな幅があることがわかります。

ですから結婚式にかかるお金は、同じ式場で同じ人数を招待しても「誰を呼ぶか」によってかなり変わってくるかもしれません。

海外ウェディングでかかるお金

結婚を控えているカップルのなかには、海外で結婚式をしたいと考えている人もいるでしょう。海外旅行が好きな人なら、これまでに行ったなかで「こんな場所で結婚式を挙げたい」と具体的なイメージを持っている人もいるかもしれませんね。

「ゼクシイ結婚トレンド調査2019 海外ウェディング編調べ」によると、海外挙式で最も人気なのはハワイです。海外挙式をした人の60.6%が、ハワイで結婚式をあげています。

ほかにグアム(20.6%)、南太平洋・インド洋(6.4%)、アジア(5%)、ヨーロッパ(3.7%)、オーストラリア(1.4%)などが選ばれています。

海外ウェディングでかかる費用の総額は平均204万円だそうです。結婚式をあげる国の物価や為替レートの違いが多少影響するのか、国によっても差があるようです。

費用については、ハワイは約230万円なのに対して、アジア、グアム、ヨーロッパでは100万円台となっています。

図表6 海外ウェディングの総額の分布

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●海外ウェディングでかかる費用の種類
海外ウェディングでも、挙式や衣裳などにかかる費用は国内と同様にかかります。国内での挙式と最も大きく異なるのは渡航費用です。少なくとも2人分の航空券と現地での宿泊費がかかります。

一方で海外挙式の場合には、列席者にも渡航してもらう必要がありますから、国内で挙式する場合に比べて列席者が少なかったり、ふたりだけで挙式する、写真撮影だけしてくるようなケースもあります。

その場合はパーティでの食事代や飲み物代を抑えられるかもしれません。逆に、親族や友人の交通費や宿泊費を新郎新婦で負担して列席してもらう場合には、費用が高額になることもあります。

また、ビーチで挙式する場合などは室内での挙式に比べて衣裳を軽微なものにするなど、衣裳代に違いが出ることもあるでしょう。

あるいは、海外挙式は限られた人数で行い、帰国してからたくさんの人を招待して披露宴やパーティを催すこともあります。

このように、海外挙式をする場合には、場所はもちろん、どのような式にするか、誰を呼ぶかなど、国内挙式に比べて多様な選択肢があり、組み合わせによってかかる費用には大きな差がでるものです。

図表7海外ウェディングでかかるおもな費用
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自分たちですべてを手配するのは負担が重くなりがちですから、海外挙式の手配会社・プロデュース会社などに依頼するのが一般的なようです。挙式やパーティがパッケージになっていて、支払いは日本円、現地のさまざまな手配を日本語でできるところがメリットと言えるでしょう。

結婚式にかかるお金の貯め方

このように、結婚式にかかるお金はどんな会場で、誰を、何人呼んで、どんな会にするかによって大きく違いが出ます。当日の主役になる新郎新婦の希望やイメージに合わせて、一生の思い出になる一日にしたいものです。

自分たちのこだわりを実現しようとすると、基本的なものだけではなくさまざまなオプションを追加して費用がかさむこともあります。

具体的に挙式を計画する時期になったら、ふたりで話し合って、必要なもの、譲れないこと、そして妥協しても良いことなどを整理しながらプランを立てていきたいものです。

とはいえ、ふたりで歩み出す人生の第一歩で、いきなり少なからぬ出費を伴うものですから、十分な計画も大切です。結婚を決めたら、お金の計画も早めに立て始めましょう。

●まずは平均的な自己負担を目標に
結婚式のためにお金を貯めるなら、まずは想定される自己負担額を目標にしてみましょう。

冒頭で解説したように、結婚式でかかる総額は平均でも300万円以上です。いきなり300万円を貯めるのはハードルが高いと感じる人が多いでしょうから、ご祝儀を想定した自己負担として、100万円から150万円程度を目指してみてはいかがでしょうか。

貯めるペースや積み立て方は、ふたりの収入や現在の貯蓄によって異なります。

もしすでに貯蓄があり、その一部を挙式に充てられるなら、これから貯めるべき金額は抑えられます。ただ、後でトラブルにならないよう、誰がいくら出すかはしっかりと合意を取っておくことが大切です。

また、結婚を機に、その先のお互いのライフプランも考えてみましょう。子どもや家のことなど、夫婦での生活で大きなお金がかかる時期がやってくるかもしれません。結婚式でお金を使いすぎてその後の生活が苦しくならないように、長期的なビジョンで計画を立てましょう。

その際には、結婚後にお互いが仕事をするか、キャリアプランをどうするかも重要です。

いざ結婚したら考えが変わることもありますが、夫婦での家計をやりくりするうえで重要ですし、その前提があると、結婚式にどれくらいお金を使えるか、そして結婚式までにどれくらい貯めるかを考えやすいはずです。

もし、いまふたりとも仕事をしていて収入があり、結婚後も仕事を続けるつもりなら、お互いに結婚資金を出し合うことができるでしょう。

1人の収入で貯めるよりも2人で貯める方が貯まるスピードは速いですから、挙式が近づくかもしれません。もし2万円ずつを2人で出し合えば月に4万円、年間48万円、2年間あればほぼ100万円まで到達します。ボーナスを充てれば、より早く貯められます。

●海外ウェディングなら旅行積立が活用できるかも
結婚を決めたら、式までの期間は1年や2年など、それほど長期間ではないケースが多いのではないでしょうか。できれば結婚を意識し始める頃から貯め始めるのが理想ですが、実際にはそうもいかず、授かり婚などで急に結婚が決まることもあるかもしれません。

しかし、ボーナスがたくさん出る人を除くと、短期間でまとまった金額を貯めるのは簡単なことではないでしょう。

現在、預金金利はとても低いため短期間ではほとんど利息が付きませんから、お金を増やす目的としては普通預金、定期預金ともにあまり期待はできません。

とはいえ、結婚資金のための口座をひとつ作るアイデアもあります。生活費の入出金と、貯めるための口座を分けることで、目標にどれくらい近づいているかを把握しやすくなります。

無理のない金額をコツコツと貯めながらも、少しでもお金が増えると後押しになりそうと思うなら、積立型の金融商品やサービスを利用する方法もあります。銀行の自動積立定期預金や、旅行積立などがあります。

どちらも、毎月決めた金額を自動で預金口座から振り替えて積み立てるものです。

このうち旅行積立は、旅行会社や航空会社などが提供するサービスで、貯まったお金でパッケージツアーや航空券を買うことができます。預金とは異なり使い道が限定されてしまいますが、12カ月貯めると1カ月分の「サービス額」と呼ばれるボーナスがつくのが一般的です。

年利で換算すると1.75%に相当するものもあるので、お金を増やす方法のひとつとしても活用できます。特に海外ウェディングやハネムーンに行きたい人は向いているかもしれません。

具体的にいつまでにいくら、どのように貯めるかを考えるときには、FP(ファイナンシャル・プランナー)に相談するのもよいでしょう。結婚にかかるお金のことだけでなく、ふたりの新生活やその先のライフプランのことも踏まえて、家計や貯蓄のアドバイスをしてくれるはずです。

自分たちらしい結婚式を実現できるよう、計画的にお金を貯めていきたいですね。

※本ページに記載されている情報は2020年3月15日時点のものです

【参考文献】
■リクルートマーケティングパートナーズ「ゼクシイ結婚トレンド調査2019調べ」
https://souken.zexy.net/data/trend2019/XY_MT19_release_00zenkoku.pdf

■リクルートマーケティングパートナーズ「ゼクシイ結婚トレンド調査2019調べ 首都圏版」
https://souken.zexy.net/data/trend2019/XY_MT19_report_06shutoken.pdf

■全日本冠婚葬祭互助協会「祝儀(結婚祝い)等に関するアンケート調査(平成29年度)」
https://www.zengokyo.or.jp/activity/report/search/wedding-gifts/result/

■リクルートマーケティングパートナーズ「ゼクシィ 結婚トレンド調査2019 海外ウェディング編」
https://souken.zexy.net/data/trend2019/OW19_report.pdf

加藤 梨里(かとう りり)

マネーステップオフィス株式会社

ファイナンシャル・プランナー(CFP(R))、金融知力インストラクター、健康経営エキスパートアドバイザー マネーステップオフィス株式会社代表取締役 保険会社、信託銀行、ファイナンシャル・プランナー会社を経て独立。 専門は保険、ライフプラン、節約、健康経営などに関する執筆・講演。マネーに関する記事のほか、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方や企業向け健康経営など健康とお金に関する執筆実績が豊富。 http://moneystep.co