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100万円でできる!「はじめての資産運用」で失敗しない方法

「100万円で資産運用を始めたい!」「100万円あったらどんな資産運用ができる?」投資に前向きな人のために、100万円から始められる投資の方法や失敗しない資産運用について、ファイナンシャルプランナー(FP)がアドバイスします。

最終更新日:2020年9月30日

目次

資産運用における「リスクとリターン」の考え方

資産運用では、「リスク」とは「値動きの幅」のことをいいます。金融商品の値段は、上がることもあれば下がることもありますが、その値幅のことです。そして、「リターン」とは資産運用を行うことで得られる成果のことで、 収益が得られることもあれば、損失が出ることもあります。

リスクとリターンは表裏一体の関係にあります。例えば、図1の金融商品Aと金融商品Bを比較してみます。金融商品Bよりも金融商品Aのほうが、値動きの幅が大きいことがわかります。

この場合、金融商品Aは、金融商品Bに比べるとリスクが大きいので、リターンも大きくなっています。大きな損失が出る可能性はありますが、大きな収益を期待することができます。

このように、リスクが高くリターンが大きいことを「ハイリスク・ハイリターン」といいます。

代表的な金融商品に、株式があります。反対に、リスクが低くリターンが小さいことを「ローリスク・ローリターン」といいます。代表的な金融商品に、預貯金や国内債券があります(図2)。ローリスク・ハイリターンとなる金融商品はないということを知っておきましょう。

初心者が100万円から始めるなら何を選ぶべき?

・元本保証ならネット定期預金か個人向け国債

100万円を確実に増やしていきたいのであれば、元本保証が約束されている金融商品で運用することになります。ローリスクですからリターンも少ないですが、代表的なものは定期預金と個人向け国債です。店舗のある金融機関の定期預金に100万円を1年間預けたとしても、1年後につく利息は20円です(2020年9月現在、店頭金利0.002%の場合、税引前)。

最低金利0.05%が保証されている個人向け国債であれば、1年後につく利息は500円です(税引前)。個人向け国債には、3年満期の固定金利型、5年満期の固定金利型、10年満期の変動金利型がありますが、どれも現在の金利は0.05%です。

個人向け国債のメリットは、投資商品であるにもかかわらず、中途換金しても元本を下回らないことです。また、1万円から1万円単位で購入できる手軽さもあります。

ネット銀行なら金利はもう少し高くなります。最近では、店舗のある金融機関でもネット定期預金を扱っているため、ネット銀行と同様に店頭金利よりも金利は高くなります。1年定期であれば、金利は0.1%~0.2%といったところです(2020年9月現在)。

仮に、金利が0.2%の場合、1年後につく利息は2,000円です。金利が0.002%の定期預金に比べると、利息額も100倍になります。これではお金を大きく増やすことはできませんが、元本保証のある金融商品で増やすなら、金利が高い定期預金や個人向け国債で、確実に増やすようにしましょう。

・元本保証のない社債

多少のリスクはあってもリターンを得たい場合は、国内債券のなかでも相対的に金利が高い社債を購入するといいでしょう。社債とは、企業が資金調達のために発行する債券です。利息が年2回受け取れ、満期になると元本が戻ってきます。中途換金すると元本割れすることがあるので、利息収入を目的として満期まで保有する投資方法が向いています。

なお、発行する企業が破綻すると元本が戻ってこない可能性もあるので、格付けが高く、満期まで期間が長くない社債を選択するようにしましょう。社債は発行数が少なく、発行してもすぐ完売してしまうことが多いので、あらかじめ証券会社の口座を開設しておき、ホームページなどで募集情報を得るのが得策です。

新しく募集する新発債以外にも、すでに発行されている既発債を購入することも可能です。購入できる金額は、1万円からというのもあれば、100万円からもというものもあります。

債券は、ローリスク・ローリターンの金融商品が多いですが、なかには仕組みが複雑になっているハイリスク・ハイリターンのものもあります。そこで、資産運用が初めての人は、「仕組みがよくわからない」「円建てではない」債券は購入しないようにしましょう。

・投資信託を購入する

社債よりも値下がりのリスクを覚悟しても、リターンを得たいなら、海外債券や国内株式、海外株式などにも投資することも考えます。ただし、それらの資産は国内債券に比べてリターンが大きい分、リスクも大きくなるため、投資の知識がない初心者が1つ1つ選択していくことは困難です。そこで、投資信託で資産運用します。

投資信託は、高度な情報収集力や分析能力を備えた投資の専門家(運用会社)が投資先を選ぶので、リスクの低減や運用成果を期待することができます。ただし、運用の成果として利益が出れば自分のお金は増え、損失が出れば自分のお金は減るので、どの投資信託を選ぶかの見極めは重要です。

1)投資信託の分類
投資信託は、投資対象によって、おもに次のように分類することができ、リスクとリターンの関係は、図2と同じです。
・国内債券型:国内の債券に投資
・海外債券型:海外の債券に投資
・国内株式型:国内の株式に投資
・海外株式型:海外の株式に投資
・国内REIT型:国内の不動産に投資
・海外REIT型:海外の不動産に投資
・バランス型:複数の資産(株式や債券など)に投資

初めて100万円を資産運用するなら、「海外株式型」や「海外REIT型」のようなリスクの高い投資信託だけに投資するのは避けるべきです。その他のタイプの投資信託を購入するか、組み合わせて購入するようにしましょう。

また、投資信託は種類ごとに、運用方針による違いがあります。大別すると、パッシブ運用(インデックス運用)とアクティブ運用があります。パッシブ運用とは、市場全体の値動き(指数の値動き)と同様の運用成果を目指す運用です。それに対して、アクティブ運用は、指数の値動きを上回る運用成果を目指す運用です。

たとえば、TOPIX(東証株価指数)をベンチマーク(指標)とする国内株式型のインデックス型投資信託(インデックスファンド)であれば、東証一部に上場する約2,000銘柄すべてに投資した場合と同じ運用成果が期待されます。

一方、アクティブ型の投資信託(アクティブファンド)であれば、TOPIX以上の上昇が期待される銘柄を厳選して投資することで、TOPIXを上回る運用成果が期待されます。しかし、銘柄を厳選する分、期待通りの成果がでないこともあるため、インデックスファンドよりもハイリスク・ハイリターンと言えます。

2)投資信託にかかるコスト
投資信託は、運用会社に投資を委託しているため、投資信託を保有しているときに手数料(信託報酬)がかかります。それ以外にも、投資信託を購入するときに、販売の窓口になっている金融機関に支払う手数料(購入時手数料)が発生する場合や、解約するときにかかる費用(信託財産留保額)がかかる場合があります。

パッシブ運用は、一般的にアクティブ運用よりも信託報酬が低めなので、運用期間が長期にわたるとその差が大きくなります。しかし、アクティブ運用で銘柄の選択がうまくいけば、パッシブ運用よりも高い運用成果となる場合があります。ただし、すべてのアクティブ運用がうまくいくとは限らないため、アクティブファンドで運用する場合は慎重に選択するようにしましょう。

初心者が失敗しない資産運用「小額投資」から始めよう

おすすめは投資信託による資産運用

では、投資初心者が100万円を運用するなら、どのような方法で運用するとよいのでしょうか。私が投資初心者の方に個別相談でおすすめしているのは、投資信託による資産運用です。その理由は、なんといっても自分で投資先を選ぶ必要がなく、手軽に始められることにあります。

ただし、資産運用で最も大事なことは、自分のリスク許容度を知ったうえで投資をすることです。リスク許容度とは、投資元本100万円が減るとしたら、どのくらいまでなら減ってもよいと考えられるかという程度のことです。

リスク許容度を知るために、投資対象となる資産のリスクとリターンを見てみましょう。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の公表資料「基本ポートフォリオの変更について」を参考に、「日本債券」「海外債券」「日本株式」「海外株式」のリスクとリターンを計算してみると、次のとおりとなります(図3)。

なお、リスクについては、バブル崩壊後の過去25年間における政策ベンチマークの年次データを用いて推計されています。政策ベンチマークは、国内債券がNOMURA-BPI、外国債券がFTSE世界国債インデックス、国内株式がTOPIX、外国株式がMSCI ACWIです。

たとえば、国内株式であれば、1年間のリターンは5.6%を中心にして、約3分の2の確率(約68%)で-17.54%から28.74%まで変動することを意味します。

国内株式のベンチマークはTOPIXのため、TOPIXに連動するインデックスファンドで100万円を運用した場合、1年後に約68%の確率で、約82万円から約129万円になるということです。これを精神的に受け入れられるなら、国内株式型のインデックスファンドで運用してもよいことになります。

ただし、約32%の確率で、この範囲に収まらないことも考えておかなくてはなりません。そこで、もう少しリターンもリスクも抑える場合は、たとえば国内株式に国内債券や海外債券を加えた資産構成にします。反対に、リスク許容度が多めに取れるのであれば、国内株式と海外株式を中心にした構成にして投資信託を購入するのもよいでしょう。

自分で投資信託を組み合わせて資産運用したい人には、複数の投資信託を購入する方法がおすすめです。しかし、投資初心者の人のなかには、複数の投資信託を選ぶことも難しい人や面倒な人もいることでしょう。そのような人には、バランス型ファンドによる運用がおすすめです。バランス型ファンドであれば、1本で複数の資産に投資できます。

自分で投資信託を組み合わせるにしろ、バランス型ファンドを選ぶにしろ、どのファンドも投資信託説明書(交付目論見書)に各ファンドと代表的な資産クラスとの騰落率の比較が掲載されています。あくまで過去の結果ですが、ファンドを選ぶときの判断材料になるため、自分のリスク許容度に合っているかを確認することができます。まずは、自分自身のリスク許容度を知って、それに合うファンドを選ぶようにしましょう。

失敗したくないなら「分散投資」を考えて!

100万円を投資するときに、リスクを抑えることが期待できる方法があります。それが分散投資です。

・分散投資

分散投資には、次の3つの方法(資産の分散、地域の分散、時間の分散)があります。

1)資産の分散
資産の分散とは、1つの金融商品にまとめて投資せず、値動きの異なる複数の金融商品を組み合わせて投資する方法
です。一般的に、債券と株式は異なる値動きをする傾向があります。

債券の価格が上昇すると株式の価格は下落し、債券価格が下落すると株式の価格は上昇するということです。債券と株式の両方に投資すると、株式の価格が下がっても債券の価格が上がっていれば、リスクを小さくすることができます。

2)地域の分散
地域の分散とは、国内と海外、新興国と先進国、欧州とアジアなど複数の国や地域を組み合わせて投資する方法です。

国や地域が違えば、経済状況や今後の経済の見通し、為替変動の大きさも様々です。市場環境の異なる国や地域へ投資することで、債券価格や株式価格の変動幅を小さくすることができます。

3)時間の分散
時間の分散とは、一度に手持ち資金を投資するのではなく、何回かに分けて投資する方法です。一度に投資するよりも購入価格を抑える効果が期待できます。

例えば、100万円を債券、株式、投資信託など価格が変動する金融商品を一度に購入したとします。仮に、購入した金融商品の翌年の価格が30%下落した場合、時価は70 万円です。その後、30%上昇したとしても、時価は 91万円で購入価格まで戻りません。購入価格まで戻るには43%の上昇が必要です。

このように、手持ち資金を一度に投資して、その後の価格が大きく下がる場合は、大きな損失を抱えるとともに、元本に戻るまでに時間がかかる可能性があります。

今度は、100万円を10回に分け、価格が変動する金融商品を購入したとします。金融商品は毎日変動するため、高い価格で購入するときもあれば低い価格で購入するときもありますが、長い目でみると、1 回当たりの購入価格は平準化されていきます。

そのため短期間で急に価格が下がったとしても、それによって生じる損失の程度を低減することが可能になります。

100万円で資産運用するなら、リスクを低減しながらリターンが期待できる分散投資を行いいましょう。

今回は、100万円でできる資産運用として、債券や投資信託を紹介しましたが、それらに抵抗がある人は、保険を使った運用をしてもよいでしょう。

保険には、100万円を保険料として一括で払い込み、その保険料で運用できる貯蓄型の保険があります。貯蓄型保険にはいくつもの種類がありますが、支払った保険料よりも受け取る保険金のほうが多くなることや、万が一のときの保障としても活用できるものもあります。

資産運用をするときは、何で運用すればよいかに目が向いてしまいがちですが、いつまでにいくら必要か、いくらを目標として運用するかを最初に決め、そこから運用利回りや値下がりをどの程度まで許容できるかなどを考えることが大切です。

ファイナンシャルプランナー(FP)として活動していると、相談に来られた方から「資産運用といったら株に投資するものだと思っていた」「まとまったお金がないと資産運用はできないと思っていた」という声を聞くことが多く驚きます。「定期預金だとほとんどお金が増えないので資産運用したい」という資産運用相談も年々増えています。

FPに資産運用の相談をすると、投資の始め方やお金を大きく減らないよう資産を守りながら増やしていく資産運用、自分に合った最適な資産運用などがわかります。

また、貯金のうち運用に回してもよい金額を整理してもらえたり、節約できるところをアドバイスしてもらったあとに、その浮いたお金をどのように資産運用すればよいかも教えてもらえたりします。

いま国が力を入れて国民に利用してもらいたいと考えているiDeCOやNISAのような節税しながら将来のお金を資産形成する方法も教えてもらえます。FPへの相談を賢く活用して資産運用していきましょう。

※本ページに記載されている情報は2020年9月28日時点のものです

【参考文献】
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)「基本ポートフォリオの変更について」
https://www.gpif.go.jp/topics/Adoption%20of%20New%20Policy%20Portfolio_Jp_summary.pdf

中山 弘恵

株式会社プラチナ・コンシェルジュ 

(ファイナンシャルプランナー(CFP(R))、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー、定年力アドバイザー、相続手続カウンセラー) 年間150回を超えるセミナー・研修、年間80回を超える個別相談、生活に関わるお金や制度をテーマにした執筆業務に従事。「わかりやすく丁寧なセミナー」「安心しながら気軽に話せる相談相手」「ストレスなく読み進められるわかりやすい文章」として定評がある。