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医療保険は必要?不要?判断が分かれる理由


医療保険は必要?不要?判断が分かれる理由

「貯蓄さえあれば医療保険は不要」とよくいわれます。しかし、この考え方は本当に正しいものなのでしょうか。また、すべての人に当てはまるものなのでしょうか。このページでは、「医療保険は不要である」といわれる理由とともに、医療保険が必要になる可能性の高い人や場合について紹介していきます。自分にとって医療保険は必要なものなのかを判断する際の参考にしてください。

掲載日:2018年10月24日

「医療保険」が不要といわれる理由は何?

ケガや病気になったときの保障について考えるとき、よく話題にのぼるのが「医療保険は不要である」という考え方です。「医療保険は不要である」という主張のポイントとなっているのは、多くの場合「日本は公的医療保険が充実しているから」「医療費は貯蓄で賄ったほうが賢いから」という2点のようです。医療保険の要・不要を判断するうえで非常に重要な点なので、まずはこの2点を解説していきます。

●「日本は公的医療保険が充実しているから」医療保険は不要?

保険会社で加入する民間の医療保険とは別に、日本ではすべての人が公的医療保険に加入することになっています。これは国民皆保険制度と呼ばれ、国民の医療費の自己負担を大幅に抑制してくれることは事実です。例えば、病院で診療を受けた際に自己負担しなければならない医療費は、小学生から69歳の人で総額の3割、小学生未満および70歳以上74歳以下の人は2割、75歳以上は1割となっています。もし、35歳の会社員が病気になり100万円の医療費がかかったとしても、自己負担額は30万円になるわけです。(ただし、70歳以上であっても、現役並みの所得がある場合は原則として3割負担となります。)

公的医療保険の自己負担割合

自己負担が30万円と聞くと、「高い」と感じる人も多いかもしれません。しかし、公的医療保険にはさらに手厚い保障制度が設けられています。それが「高額療養費制度」です。高額療養費制度とは、ひと月に支払った医療費が高額になったときに、所得に応じた一定額を超えた部分を払い戻してもらえる制度です。69歳以下の人の場合の限度額は以下の表の計算式で求められます。

高額医療費・医療費自己負担金額

先ほど例に挙げた、100万円の医療費がかかった35歳の会社員の標準報酬月額が35万円だった場合、自己負担限度額は「80,100円+(100万円-26万7,000円)×1%」なので87,430円です。高額療養費制度適用前の自己負担額30万円を一度は病院に支払う必要がありますが、あとで212,570円が戻ってくるのです。

●「医療費は貯蓄で賄ったほうが賢いから」医療保険は不要?

「医療保険は不要」といわれるもうひとつの理由は、「医療費は貯蓄で賄ったほうが賢いから」というものです。この背景には、医療保険に加入するには保険料というコストが確実にかかってしまうことがあります。例えば、月額保険料1,000円、保険期間10年の医療保険に加入したとします。すると、10年間の保険料負担は12万円になります。もし10年間で入院や手術を受けなければ、12万円が丸ごとコストとなってしまうのです。保障内容や保険期間、加入者の年齢によっては月額の保険料が3,000~5,000円程度になることもあります。すると、10年間に36万円~60万円の保険料がコストとして必要です。

そもそも保険は「何らかの出来事によって経済的な負担が発生したときに、自分の経済力のみで賄おうとすると負担が大きくなりすぎてしまう場合」に備えて加入するものです。一般的な会社員の1ヶ月の医療費が最大で80,000~90,000円程度と想定されるのであれば、保険に加入しなくてもさほど大きな負担にはならないと考える人も少なくないでしょう。保険料を支払ってまで保険で備えるのではなく、貯蓄で賄ったほうが賢いという主張にもうなずけるところがあります。保険料という決まったコストを抱えなければ、その分のお金を貯蓄に回したり、他の目的に使用したりすることも可能です。

本当に医療保険は不要なのか?

しかし、本当にすべての人にとって「医療保険」は不要なものなのでしょうか。医療保険や「医療特約付きの生命保険」は多くの保険会社が販売しています。また、公益財団法人 生命保険文化センターが行った「平成28年度 生活保障に関する調査」によると、「疾病入院給付金の支払われる生命保険加入率」、つまり医療保険の加入率は70%を超えています。医療保険不要論がある一方で多くの人が医療保険に加入しているのはなぜなのでしょうか。そこで続いては、医療保険に加入することのメリットについて紹介していきましょう。

公的医療保険では保障されない医療に関わるコストをカバーできる

医療保険に加入しておく大きなメリットとして、公的医療保険では保障されない医療にかかわるコストをカバーできるという点が挙げられます。例えば、入院時に個室を利用する際にかかる差額ベッド代、家族などが見舞いをする際の交通費などは、公的医療保険では保障されません。また、入院時の食事代の自己負担分は高額療養費制度の対象外となっています。ここで、入院した際に実際に自己負担することになる金額を見てみましょう。

直近の入院時の自己負担費用

一般的な会社員の場合、ひと月にかかる医療費の自己負担額は最大でも80,000~90,000円程度と想定されると前述しましたが、差額ベッド代や食事代、交通費などを含めて、実際に調査を行ってみると、自己負担の平均金額は22万1,000円という結果になっています。この金額を負担なく貯蓄から支払える人は多くはないのではないでしょうか。ケガや病気をして入院をした際に、実際にかかるであろうコストを想定すると、医療保険から得られるメリットは大きくなるのです。

ケガや病気にかかったときの収入減を補える

ケガや病気をして働けなくなってしまったとき、会社員や公務員などの場合は公的医療保険から傷病手当金を、最大で1年6ヶ月の間受け取ることができます。傷病手当金の1日当たりの金額は基本的に「支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額」÷30×2/3です。厳密にいうと金額は異なりますが、今の給料の約3分の2が一定期間受け取れると考えてもいいでしょう。いずれにせよ、収入の約3分の1は失われてしまうわけです。

また、注意が必要なのは自営業やフリーランスの人が加入する「国民健康保険」には、傷病手当金の制度がないということです。もしケガや病気で働けなくなったときには、そのまま収入が途絶えてしまうことになるのです。

そんなときに役に立ってくれるのが医療保険です。医療保険の保険金は、入院1日につき●円、手術1回につき●円という形で保険金が支払われます。本来は医療費による支出の増加に備えるためのものなのですが、保険金の使い道が厳密に定められているものではありません。入院などによって発生した収入の減少に充当することもできます。傷病手当金を受け取れない自営業者やフリーランスの人にとっては、医療保険はメリットが大きいものといえるでしょう。

「医療保険」への加入に向いている人・いない人

ここまで、「医療保険」が不要といわれる理由と、医療保険に加入するメリット、言い換えるなら医療保険が必要な理由を解説してきました。ここでは、医療保険への加入に向いている人・向いていない人をまとめていきます。自分がどちらに当てはまるかを確認し、自分にとって医療保険が必要なものなのか、そうでないのかを判断する参考にしてください。

●医療保険への加入に向いている人
■貯蓄の金額が少ない人、増える見込みのない人

現在の貯蓄の金額が少ない人や今後も増える見込みのない人にとっては、ケガや病気の治療によって一時的に発生する支出は負担が大きくなります。入院による自己負担額の平均は22万1,000円であると前述しました。この金額を負担なく支払えるだけの貯蓄がない人は、医療保険に入っておくと心強いはずです。

■自営業・フリーランスの人

自営業やフリーランスの人は、ケガや病気で働けなくなってしまうと「傷病手当金」がないため収入が途絶えてしまいます。たとえある程度の貯蓄があったとしても、医療費による経済的な負担増は大きな打撃となるかもしれません。医療保険によって経済的な負担増に備えてくこととも検討するといいでしょう。

■将来の医療費負担が心配な人

あまり良いいい方ではありませんが、医療保険は入院日数や手術回数が増えるほど、受け取れる保険金の額が増加するため、加入するメリットが大きくなります。(ただし上限があるのが一般的です)。想定できない医療費による経済的負担の増加が不安な人は、医療保険への加入を考えるといいでしょう。

■手厚い医療を受けたい人

医療保険の保険金は差額ベッド代や、高額療養費制度ではカバーされない食事代の自己負担分などに充てることができます。入院時には個室で過ごしたいと考えている場合は、医療保険に加入するメリットは大きくなるでしょう。また、医療保険には「先進医療特約」というものが存在します。これは公的医療保険が利用できない一定の医療行為にかかった費用を保障してくれるものです。全額自己負担の先進医療に対する保障を得られることで受けられる治療の幅が広くなると、安心感も増すのではないでしょうか。

●医療保険への加入に向いていない人
■一定の貯蓄がある人、増やしていける人

医療保険への加入に向いていない人を一言でいうと、医療費を貯蓄で賄える人です。現在、医療費を貯蓄で賄える自信がある人や、継続的に貯蓄を増やしていける人であれば、医療保険に加入する必要性は少ないと考えられます。

※本ページに記載されている情報は2018年3月30日時点のものです。

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