通院給付金だけじゃない!損をしないがん保険選択のチェックポイント
日本で初めてがん保険が発売されたのはいつかご存じでしょうか。実は既に40年以上前にさかのぼり、1974年になります。現在は数多くのがん保険が発売されているため、ご自身にとってどのがん保険を選べばよいかお悩みになる方も多いことでしょう。
そんなあなたに、がん保険を選ぶ際のポイントを伝授します。ポイントは大きく分けて5つあります。その5つとは、がん診断給付金、上皮内がんも保障されるかどうか、入院給付金、先進医療、通院給付金です。この5つをどう考えるかで加入するがん保険は異なるのです。
目次
5つの選ぶポイントを解説
1つ目は、がん診断給付金についてです。がん診断給付金は、がんと診断された場合に支払われる給付金になります。もしがんにかかった場合、お金がないと資金繰りに困り、日々の生活が不安定となります。普段の生活自体が苦しいのに、ましてやがんで闘病となれば仕事もままならず、生活はさらに苦しくなる恐れがあります。また、治療方法も限られるかもしれません。本当だったらお金をかけてでも治したい、そんな気持ちを少しでも和らげられないか…。そんな不安がある方にとっては、1回に100万円などまとめて給付金がでるがん診断給付金は心強い助けとなります。
2つ目に、がん保険はがんをカバーするといっても、なんでも保険金や給付金がでるわけではありません。特に、上皮内がんと呼ばれるがんの場合、保険金がでないものもあります。上皮内がんは、がんが上皮(粘膜層)内にとどまっているものであり、きちんと治療を行えば転移や再発の可能性がないといえるものです。といっても、放置しておけば通常のがんへ進行する可能性もあるため、治療は必要です。治療代を確保するためにも、こうした上皮内がんなども保険の対象となるかどうか確認しておきましょう。
3つ目に、入院給付金です。がんによる入院日数は短縮化する傾向にあるため、1日1万円など多くもらう方がよいのか、短縮化を考えて、取りあえず最小限として1日5,000円程度でればよいと考えるのか、いくらぐらい必要かを検討しておきましょう。不安な方は1日1万円など、少し多めに見積もっておくのもよいかもしれません。
4つ目に、先進医療です。保険のきかない治療も考慮したい場合には、先進医療特約をつけておきましょう。場合によっては、数100万円かかる手術などにも対応可能です。確率的には低いかもしれませんが、その分毎月の掛け金も安いため、検討してみましょう。
5つ目は、通院給付金です。先述したように、今後入院は短縮化し、通院による治療がさらに進むことが想定されるため、通院給付金をつけておく方がよいといえます。
がん保険加入時の注意点
これら5つのポイントは、加入時の状況だけではなく、実際にかかった場合を想定して、いつがんになっても問題なく対応できる保障とすべきです。また、加入時には免責期間(通常90日や3カ月)があること、給付金がでない場合にはどんなケースがあるかをしっかり確認しておきましょう。
がん保険のメリット
最後に、がん保険加入のメリットを説明します。がん保険は、通常の医療保険と異なり、入院給付金の支払い限度日数がないため、入院が長期化した場合でも支給されます。
また、診断給付金によりまとまった資金が受け取れること、がんによる放射線治療など特有の治療でも給付金がでること、長期間の治療でも保障が続くといったメリットがあります。医療保険だけではこころもとないと思われた方は、がん保険でがんに対する備えをしっかりとしておきましょう。
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伊藤 亮太
慶應義塾大学大学院商学研究科修士課程修了。その後証券会社にて、営業、経営企画部門等を経て、独立系FP会社「スキラージャパン株式会社」設立。ファイナンシャル・プランナーとして、家計簿診断などのライフプランニング、資産運用、保険の見直しなどの相談を行う。執筆・講演も金融機関をはじめ多岐に渡る。 現在では、「伊藤亮太FP事務所」にて個人顧客向けの相談を、「スキラージャパン株式会社」にて法人顧客向けの相談を行っている。