【特約・割引について】運転者限定とは?
運転する人を限定することで、リスクを減らし保険料を節約できるのが運転者限定です。限定する運転者の範囲や、それに応じた限定の効果、限定を外して得するコツなどを説明していきます。自分に合った限定をすることで、保険料を上手に節約しましょう。
目次
運転する人で保険料が決まる
自動車保険の任意保険では、運転者を限定し、事故リスクが高い若いドライバーや家族以外の他人を運転させないことで、保険料を抑えることができます。任意保険で運転者を限定するには、2つの方法があります。1つは、年齢で限定する「年齢条件」。もう1つは、運転する人を「自分」「家族」と特定の人に限定する「運転者限定」です。
ここでは、2つの方法のうち、運転者限定について詳しく紹介します。運転者限定には4つの段階があり、どの限定を適用するかによって、保険料や補償の内容は大きく変わります。
運転者限定の効果と注意点
一般的な任意保険では、「保険に入っている車を誰が運転しても補償可能」となっています。確かに補償の範囲は万全ですが、余分なコストも抱え込んでいる場合があります。運転者を限定することによって、補償とコストのバランスを調節することは効果的といえるでしょう。
運転者を限定していた場合、それ以外の人が運転して起こした事故は保険で補償してもらえません。例えば、「本人限定なのに奥さんが運転して事故」、「家族限定なのに友達が運転して事故」といった場合は、補償されないため注意が必要です。運転者限定とは、「○○限定」とする代わりに、保険料を安くする仕組みなのです。
家族限定の「家族」とは?
限定を「家族限定」にしていた場合、基本的に契約者と同居の家族は「家族」と見なされ、運転時に補償可能となります。ただし、この「家族限定」の「家族」の定義がなかなか難しく、その範囲は特殊です。運転者家族限定割引における家族は、主に下の表の通りになります。
また、注意しておきたいのが、二世帯住宅の場合です。「住居の入口が一つなら一世帯」「水回りが別々なら二世帯」など、保険会社によって判断が分かれることがあります。二世帯住宅にお住まいの方は、運転する前に必ず保険会社に確認するようにしましょう。
運転者を上手に限定してトクするコツ
事故を起こした場合に補償できる運転者を限定する「運転者限定」。保険料が安くなるのは分かっていても、「普段は夫婦しか運転しないが、まれに友達が運転する」「お盆と正月に帰省し、その時は実家の兄弟が運転する」といった理由から、家族限定、夫婦限定にしていない人もいるのではないでしょうか?運転者限定をするかしないかで、数千円から1万円程度も保険料に差が出ることがあります。そこで、上手に運転者を限定する方法をひとつご紹介します。
例えば、家族限定で保険を契約しているものの、年に1~2回、友達が自動車使う場合を考えてみましょう。この場合、友達が使う日にちがわかったら、保険会社に「○月○日から限定を外したい」と連絡します。保険会社がその日にちから日割り計算で保険料を算出してくれ、その差額を支払うことで他人の運転も補償可能になります。友達が運転する期間が終わったら、再度連絡して限定ありに戻せばいいのです。保険料が戻ってくる場合もあり、これで少々の負担で必要な時期だけ補償可能になります(詳細は保険会社によって異なります)。
最後に、「別居の未婚の子供」について補足します。
「別居の未婚の子供」とは、一人暮しの学生や独身の子供を指します。該当する子供を家族限定の補償範囲に含むとする保険会社が多いのですが、その定義は各社によって異なるので、注意が必要です。
なお、保険会社によっては、家族限定の中に「年齢を問わず、別居の未婚の子供」を補償対象に含めるところもあります。例えば、35歳以上補償の場合でも、別居の未婚の子供(20歳)が帰省時に運転するといったケースを補償してくれることもあります。「別居の未婚の子」の定義は保険会社によって異なる場合があるため、詳しくは保険会社に確認をしておきましょう。
保険をまとめて見直すことで、100万円超の節約も?!
今回は運転者を限定することで、自動車保険の保険料を節約する方法についてご紹介しました。保障の質を落とさずに保険料の負担を軽くするポイントは、他にもいろいろあります。
また、万一の際に備える生命保険(死亡保険)や、病気・ケガに備える医療保険など、保険をまとめて見直すことで、保険料の総額を大幅に圧縮することも可能です。
同様の保障内容でも、割安なものがある他、特約や割引をうまく活用することで、年間数万円、生涯で100万円超の節約ができるかもしれません。
もし、加入している(あるいはこれから加入する)保険について自信が持てないなら、ファイナンシャル・プランナー(FP)に相談してはいかがでしょう。
FPは、家計の専門家。各家庭の状況を踏まえたうえで、最適な金融商品、最適なプランを提案してくれます。
とはいえ、FPにも得意分野があります。資産運用や住宅取得など相談したいテーマに応じて、適切なFPを選ぶことが重要です。今回のようなテーマであれば、保険に強いFPがよいでしょう。
「うちは資産家じゃないし・・」と敬遠する声も聞きますが、それならなおさら、家計のムダは省きたいハズ。積極的にFPを活用しましょう。