【FPに公開相談】とにかく老後が心配!共働きDINKS・33歳の心配性妻が納得できるマネー計画とは? | リクルートの保険比較サイト【保険チャンネル】

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【FPに公開相談】とにかく老後が心配!共働きDINKS・33歳の心配性妻が納得できるマネー計画とは?

【FPに公開相談】とにかく老後が心配!共働きDINKS・33歳の心配性妻が納得できるマネー計画とは?

30代に突入したら、そろそろ明確な将来のビジョンを描いておきたいところ。それは、子どもがおらず、比較的自由にお金を使える夫婦(DINKS)も同様です。共働きで収入が安定しているDINKSにとって、働き盛りの30代は人生における“お金の貯めどき”。だからこそ、お金まわりの計画は盤石にしておきたいものです。今回の相談者岡田さん(33歳・仮名)も、現在夫婦二人暮らしの共働き家庭。ゆとりがある今、お金のことをしっかり考えたいといいます。

そんな岡田さんのマネー計画をサポートしてくれるのは、保険や資産運用にまつわるセミナーや書籍の執筆も手掛けるファイナンシャルプランナー・中村智典さん。ライフプランの立て方に精通したスペシャリストが岡田さんのお悩みを解決に導きます!

目次

<初回ヒアリング&相談のハイライト>老後破産が不安!フリーランスゆえに病気の備えもしっかりしておきたい

まずは、1回目に行われた1時間ほどのヒアリング&相談内容のハイライトをご覧ください。

<相談者・岡田さんのマネー事情>

夫(38歳)は教育関連の企業に勤務、妻(33歳)はフリーランス編集者の共働き家庭。世帯年収は800万円で、夫が毎月7万円の住宅ローンを返済していますが、生活費は基本折半。お財布は別とあって、お互いの貯蓄状況は把握していないとのこと。
「これといった趣味もないので、お金は貯めやすいとは思います」と自己分析。ちなみに、今回取材に応じてくれた妻の貯蓄額は400万円。最近、iDeCO(個人型確定拠出年金)をはじめたことから、老後の資産形成に本腰を入れたいと考えています。現在、夫は医療保険のみ、妻は貯蓄性のある終身保険とがん保険に加入。ただ、いずれも勢いで加入した保険なので、はたして最適なのかぼんやりと不安を感じているそうです。

……という現状をふまえ、中村さんがマネー診断!

【FPに公開相談】育休中で収入ダウンも子どもにはお金をかけたい! 30代の新米ママが目指すべきマネー計画とは?

中村さんがマネー診断!

相談者岡田さん(以下、岡田):近い将来、できれば子どもはほしいので、教育資金も貯めないと……とは思っているのですが、いま不安なのは老後の生活費です。老後破産が恐怖過ぎて……。若くて元気なときはお金がそんなになくても幸せに暮らせますが、年老いて持病も抱えたときにお金ないのは辛すぎじゃないですか? 国も頼れそうにないし、自分の身は自分で守らねばと。

FP中村さん(以下、中村):未来の自分を救うために、お金と向き合うことは本当に大事だと思います。老後資金はいくらを検討されていますが?

岡田:漠然と一人3000万円くらい必要なのかなと思っています。ただ、いかんせん主人とはお財布が別なので、夫婦で協力して貯めるというよりも、自分の老後費用は自分で賄うつもりです。

中村:岡田さん単独ですと、収入・支出は月々どれくらいですか?

岡田:フリーランスなので収入は安定しませんが、ならすと30万円くらいです。支出は大きなところだと実家に10万円仕送りしているのと、食費や雑費などの生活費6万円、奨学金3万円、iDeCO2万3000円、保険2万円ですね。

中村:ちなみに、「できればこんなことにお金を使いたい」という希望はありますか?

岡田:うーん…あまりないですね。旅行や洋服とか、お金が掛かりそうなことにそこまで興味がなくて。仕事が趣味化しているので、娯楽にお金をあまり使わずに済んでいるかなと。できる限り老後をはじめ、何かあったときのお金の苦労を未然に防ぐために、お金を回したいと思っています。

中村:なるほど。となると、お金を貯めやすい基礎はできていると思います。月々の決まった支出は約23万円ということは、7万円は老後の資産形成にまわせそうですね。ちなみに、いま加入されている保険について詳細を伺えますか?

岡田:死亡時または高度障害時に保険金1000万円が支払われる、掛け捨てではない終身保険に毎月1万7000円、がん保険に3000円ですね。

中村:終身保険は、老後の備えに?

岡田:はい、そうです。家族に残すというよりは、毎月の貯蓄代わりにしていますね。60歳を境に解約すれば、わずかですが支払った保険料に利息がついてくるタイプのものに加入しています。

中村:なるほど。医療保険ではなく、がん保険に加入されているのは何か理由がありますか?

岡田:祖父母ががんで亡くなっているので、心配で。もしがん以外の病気って、日本の健康保険制度を考えると、貯蓄で何とかなるかな……と。でも、がんになったらお金もかかりそうだし、若くて罹る人も多いので、まずはがん保険かなって。

中村:リスクヘッジへの意識も高いですね。そうなると、「老後の備えとしての終身保険」「がんの備えとしてのがん保険」が、それぞれ最適か、岡田さんにとってもっといい商品はないか後日提案させていただきますね。

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<2回目マネー面談>貯蓄性で終身保険を見直し!がん保険も中身をしっかり見極めるべし

貯蓄性で終身保険を見直し!がん保険も中身をしっかり見極めるべし

1回目のヒアリングを受けて、2回目の面談では岡田さんのマネー計画を具体的に考えていきました。

中村:まず、岡田さんはお金の不安を感じながらも、すでに貯蓄、保険やiDeCOの加入を自力で行動に移していらっしゃいます。なので、今回のマネー計画では、岡田さんが抱える老後や病気の不安に対して、より解消に結びつきそうな保険を提案したいと思います。

岡田:よろしくお願いいたします!

中村:岡田さんは、老後を不安視されていますが、老後とはどれくらいの期間になると思われますか?

岡田:うーん、一般的な定年を65歳だとすると、平均寿命までの19年くらいですか?

中村:厚生労働省が発表した「平成28年簡易生命表」の概況によると、90歳まで生存する人の割合は男性25.6%、女性49.9%です。同じく、95歳まで生存する人の割合は男性9.1%、女性25.2%となっています。90歳、95歳まで生きる確率はかなり高くなっているんですよ。

(出典:「平成28年簡易生命表」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life16/dl/life16-03.pdf)

岡田:え! じゃあたとえば93歳まで生きるとしたら、65歳で仕事をリタイアしたとして、28年の生活費を何とかしないといけないんですね。

中村:国民年金を満額で受給できたとして、月額約6万5,000円です。ただ、これは現在の基準額なので、これからさらに下がることが予想されています。一般的に最低でも一人当たり17万円は必要になるといわれ、ゆとりある老後を考えると、さらに必要になります。

岡田:生涯現役でいたいのですが、もし働けなくなったらと考えると、年金を引いて15万円は老後の生活費に貯めておきたいですね。そうなると、15万円×12か月×28年間で5040万円か……。なかなか大きな金額だなぁ。

中村:岡田さんの場合、iDeCOに加入されて、投資信託を選ばれています。月2万3,000円を掛け金にしているとのことなので、たとえば3%の利回りで積立てできたとしたら、65歳までに1500万円以上は貯められることになります。これを普通に銀行で貯めていたら約883万円。利息もほぼつきませんし、インフレになったら物価が上昇するので、実質貯蓄額は減っていくこととイコールになってしまいます。かたやiDeCOは節税もできますし、老後のお金を貯める意味では、有効な手段だと思います。

岡田:よかったです……。とはいえ、投資商品なので、万が一もある気がしており……。iDeCOは883万円貯められたら御の字と考えておきます。883万円確保できたとして、終身保険を65歳で解約すると、700万円だから足し合わせると1,583万円。それでも全然足りないですね…。

中村:ただ、毎月7万円は資産形成に回せそうとのことでしたので、単純にそれを65歳まで貯蓄にまわしたとすると2,688万円を貯められることになります。

岡田:でも、収入も不安定ですし、もし子どもができたらと考えると、そこまでしっかり貯められるかどうか……。

ドルで貯める「個人年金」

中村:そこで、岡田さんにおすすめなのは、ドルで貯める「個人年金」です。

岡田:個人年金、名前だけ聞いたことがあるくらいです。どのようなものなのでしょうか?

中村:月々保険料を支払い、契約時に定めた年齢に達してから一定期間または一生涯にわたって年金が受け取れる貯蓄型の保険です。岡田さんがすでに加入されている終身保険に近いかもしれません。ただ、ドルなどの外貨を積み立てることで、運用益や為替の影響で高い利回りが期待できます。また、個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象となりますので、所得税と住民税を軽減できます。

岡田:私は個人事業主なので確定申告をしていますが、保険の控除はすでに受けていたような。

中村:保険の控除は、「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3種類に分かれます。岡田さんは、終身保険に加入されているとのことなので、「一般生命保険料」のみの控除を受けていることになるかと。「個人年金保険」に加入すれば、より節税できることになりますよ。

岡田:そうなんですね!早く知っておけば、所得税と住民税がもっと安くなったかも。ちょっと悔しいです。

中村:税制で優遇するから、保険を利用して個人でしっかり老後のお金をつくってねという国からのメッセージです。活用しない手はないと思います。外貨で積み立てる個人年金は、毎月の保険料1万円から加入できますし、支払を停止できる期間を設けている商品もあるので、育児にお金がかかる時期は家計の負担を軽減することもできます。

岡田:これは終身保険、iDeCOにプラスして、老後資産形成をドライブさせる“第3の矢”として前向きに考えたいです!

がん保険についてもアドバイス

中村:では、もうひとつ、がん保険についてもアドバイスを。

岡田:加入していた商品、良くなかったですか?

中村:がんと診断されたら100万円出るところ、通院・入院それぞれ日額5,000円給付されるところ、先進医療が通算2000万円支払われることなどはいいと思いますが、上皮内新生物と診断されたときに10万円しか支払われない点が気がかりです。

岡田:上皮内新生物!? ・・・ってなんですか??

中村:上皮内新生物とは、いわゆる「ステージ0」の初期のがんのことです。治療を行えば、ほぼ完治できて転移や再発の可能性もほとんどないと言われています。

岡田:治療費がそこまで掛からないから10万円、ということなのでしょうか?

中村:そうですね、ステージ1から4までのがんに比べると、手術費や治療費は安く抑えられます。ただ、入院したときの個室費用や交通費、収入保障などを考えると、本当にそれで足りるのか、10万円ではなく100万円を給付された方が良くないか、一考の価値はあると思います。

岡田:確かに、そう言われるとがんになったら、仕事もセーブしないといけなそうだし、100万円もらえるに越したことはないです……。

中村:がんという病気に特化している保険商品は多いですが、細かい保障内容でかなり差が出ます。とはいえ、いくつも加入する必要はないので、見直すとすれば上皮内新生物が給付対象になるかどうかでいいと思います。あとは、通常の医療保険にがん特約をプラスする方法もありますが、がん保険の方が特化しているだけあって手厚いです。

岡田:保険は勢いで加入してしまったのですが、早いうちに診断してもらえて良かったです。いろいろ調べたつもりでしたが、知識が至らないがゆえに気づかなかったこともたくさんありました。老後の資産形成については、「個人年金」という新しい選択肢が見つかったので、上手に活用していきたいです。がん保険も加入したことで、安心していたのですが、もう少し詰めて考えるべきでした。というか、20代の早い段階で中村さんに相談していたら、もっと視界も不安も晴れていた気がします。過ぎたことを嘆いても仕方ないので、これからアドバイスを活かしたいと思います。

中村智典 (なかむら とものり)

1978年千葉県船橋市に生まれる。飲食業、接客業を経験し、人と関わりサービスをする仕事に楽しさを覚える。 お客様と永くお付き合いが出来ること、そして多くの人が悩んでいることを解決したいとの想いで、保険業界へ転身。その際自身の金融知識の無さを痛感。勉強と自己投資をした結果、さらにお金の問題を幅広く対応する為に、ファイナンシャル・プランナーになる。 現在では家計の見直し・保険相談・相続対策・住宅ローンなど、多くの相談を日々受け持っている。また一部上場企業と提携し、営業力セミナーやマネーセミナーの講師として全国を飛び回っている。年間セミナー数50回を超え、個別相談でもお客様から多くの信頼を得ている。