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自動車保険

自動車保険

自動車事故で自分や他人が死亡・ケガした場合の死亡・後遺障害・入院・通院等による損害に備えられる保険です。

自動車保険の概要

自動車保険の基本用語

名称 意味
保険金 損害が発生した場合に支払われるお金のことです。
保険金額 損害が発生した場合に、補償をしてくれる限度額のことです。
対人賠償 事故の結果、死亡や休業などの損害を負わせてしまったときに、法律上、賠償しなくてはならない場合の補償のことです。
対物賠償 事故の結果、物の損壊やその事故のための休業による売り上げの減少などの損害を負わせてしまったときに、法律上、賠償しなくてはならない場合の補償のことです。
後遺障害 失明や腕を喪失するなど、将来も回復の見込みがないと医学的に認められた障害のことです。約款に規定されています。

自動車保険は、大きく分けて強制保険と任意保険の2つに分けられます。

自動車保険の概要

強制保険とは、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)のことで、文字通り強制的に加入する保険で、車を所有・使用する場合に加入する必要があります。
対人補償しかない点や、賠償金・治療費の補償金額が不足している点から、強制保険のみでは対応しきれないケースが存在します。
それを補う役割として、自動車保険の任意保険が存在しています。

任意保険が未加入でも罰則はありませんが、平成23年に5億円超、平成24年には3億円超の高額な賠償を命じる判決も出ており、そのような場合には強制保険の基本的な補償では補償額を補いきれないため、任意保険も実質的には必須加入の保険と言えます。

強制保険と任意保険の違い

強制保険(自賠責保険)

強制保険(自賠責保険)は、交通事故による被害者を救済するための保険です。加害者が負うべき経済的な負担を補てんすることにより、基本的な 対人賠償事故の結果、死亡や休業などの損害を負わせてしまったときに、法律上、賠償しなくてはならない場合の補償のことです。 を確保することを目的としています。
原動機付自転車(いわゆる原付バイク)や二輪自動車を含むすべての自動車に加入が義務付けられており、未加入者には罰則があります。
ただし、無保険車による事故やひき逃げ事故にあった場合には、被害者が請求することで、政府保障事業によるてん補金の支払いを受けることが可能です。

任意保険

任意保険は、強制保険だけでは補償されない部分をカバーする保険です。
物に対する補償や車自体の損害、人に対する補償も保険商品によっては、限度額なしに補償することも可能です。
また、事故時に相手方への示談交渉を代替して行ってくれる、「示談交渉サービス」にて事故後の問題解決をスムーズに行えます。
このようなことから、“任意”とはいえ、もはや加入が必須の保険だと言えます。

強制保険と任意保険の補償限度額について

損害の種類 強制保険 任意保険
傷害による損害(実損払) 最高 120万円 最高 無制限
傷害による損害(定額払) 設定不可 設定可能
後遺障害失明や腕を喪失するなど、将来も回復の見込みがないと医学的に認められた障害のことです。約款に規定されています。 による損害 最高 4,000万円 最高 無制限
車両への損害 設定不可 設定可能
死亡による損害 最高 3,000万円 最高 無制限
その他(弁護士費用等) 設定不可 設定可能

保険料の考え方

  • ノンフリート等級について

    自動車保険の割引率のことで、等級によって割引率が異なります。
    1~20等級の20段階に区分されており、等級が高い(数が大きい)ほど割引率が高くなります。
    新規で加入した当初は6等級、もしくは条件により7等級からスタートします。
    そして1年間事故がなければ1等級ずつ上がっていきますが、事故で自動車保険を使うと、事故の種類に応じて、次年度は1もしくは3段階等級が下がることになります。

    ノンフリート等級について

    また、事故で保険を使うと、事故有の等級となり、等級は同じであっても無事故の方よりは割引率が低くなってしまうため、保険料水準は高くなります。

  • 事故有係数適用期間について

    事故有係数適用期間について

    等級とは別に、「事故有係数適用期間」によっても割引率・割増率が変動します。
    事故有係数適用期間が1~6年の場合「事故有」扱いとなり、「無事故」に比べて割引率が低くなります。
    保険開始日から1年間経過するごとに「1年」を減算し、下限の0年になると「無事故」扱いとなります。

運転者の範囲

年齢条件

保険会社によって区分は多少異なりますが、保険の対象となる車の使用者の中で、最も若い人の年齢によって保険料が増減します。

  1. 年齢問わず補償:年齢を問わず補償
  2. 21歳以上を補償:21歳以上
  3. 26歳以上を補償:26歳以上
  4. 30歳以上を補償:30歳以上
  5. 35歳以上を補償:35歳以上

※たとえば、35歳以上を補償するという設定をした場合に、35歳未満の人が運転していて事故を起こしても、 保険金損害が発生した場合に支払われるお金のことです。 が支払われないため注意が必要です。
友人や知人など、同居の家族(別居の未婚の子含む)以外の運転であれば、基本的に年齢条件に関係なく補償されます。(運転する人の範囲に本人のみ、本人のみ+配偶者、本人のみ+配偶者+同居の家族などを設定している場合には補償の対象外となることがあります。)

運転する人の範囲

範囲が限定されている方が安く、範囲が広い方が保険料は高くなります。

  1. 本人のみ
  2. 本人のみ+配偶者
  3. 本人のみ+配偶者+同居の家族
    (※別居の未婚の子も含む)
  4. 限定なし

補償について

補償の役割ごとに分類すると以下のようになります。

  • 対人賠償保険

    人をケガ・死亡させてしまったことに対する賠償義務を補償する保険

    <ポイント>ケガの治療費をはじめ、死亡や後遺障害の場合の賠償費用も億単位になるケースもあり、強制保険だけではまかないきれない状況もありえるため、賠償額を無制限に設定して加入することをおすすめします。

  • 対物賠償保険

    他人の物を壊してしまったことに対する賠償義務を補償する保険

    <ポイント>1千万円もあれば十分という考えもありますが、高額な物を運んでいるトラックなどとの事故や、店舗等に突っ込んだ場合など、逸失利益も高額になるケースに備えて、 保険金額損害が発生した場合に、補償をしてくれる限度額のことです。 は無制限で加入すると安心です。

  • 車両保険

    自動車自体の損害を補償する保険

    <ポイント>補償範囲(一般条件、エコノミー条件)と保険金額、免責設定をどのようにするかで保険料が変わります。

  • 傷害保険(搭乗者傷害保険)

    日額払と部位・症状別払(一時金払)の2種類

    <日額払の例>入院日額1万円・通院日額5千円 など
    <部位・症状別払の例>入院または通院が4日以内→1万円の支払 / 5日以上→打撲や捻挫は10万円 / 骨折や靭帯断裂なら30万円 など

  • 傷害保険(人身傷害保険)

    治療関係費や休業損害、精神的損害等で掛かった費用分を実費で支払う保険

    <ポイント>保険金額は〜無制限まで設定が可能です。上限設定が高い方が保険料は高くなるため、状況に合わせた設定が必要です。
    人身傷害保険は、歩行中の車との事故や駅構内で転んでケガをしてしまった場合などの治療費用も補償されます。
    自分の車に搭乗中のみに絞ることで保険料を抑えることも可能です。

  • 弁護士費用特約

    自動車事故で被害を受け、相手方に損害賠償請求を行う場合やもらい事故等で法律上の賠償責任がないにもかかわらず、損害賠償請求された場合などに、これらの弁護士費用を補償する特約

    <ポイント>一般的に、弁護士費用:300~500万円限度 / 法律相談費用:5~30万円かかるとされています。もらい事故の場合など、保険会社の示談交渉サービスが使えない場合、弁護士に相談する必要が出てくる可能性があるため、その場合の費用が補償されます。

車両保険の補償範囲と保険金額

補償範囲

補償範囲
  1. 自動車以外の物への衝突
  2. あて逃げ
  3. 転覆、墜落
  4. 自動車同士の衝突
  5. 火災、爆発
  6. 盗難
  7. 台風、洪水、高潮
  8. 窓ガラス破損、いたずら
  9. 物の飛来、落下
  10. 地震、噴火、津波(※特約で付帯)
保険金額
車両の時価額までを補償

これらの条件により範囲が異なります。
一般条件:上記の内1~9が補償されます。
エコノミー条件:上記の内4~9が補償されます。

保険金額

車両保険の保険金は、その自動車の価値に対して支払われます。新車で購入した車でも、時間が経つと経年劣化し、徐々に価値が失われていきます。
そのため、自動車が古くなるにつれ、受け取れる保険金額も少なくなります。
そこで、自動車が古くなっている場合、車両保険が必要かどうかも含めて検討しましょう。

高額な賠償事例

過去の賠償事例としては、対人・対物それぞれで億単位となる場合も発生しています。

対人事故の例

認定総額被害額:5億2,853万円
  • 判決年月日:2011年11月1日
  • 被害者性別年齢:男性41歳
  • 被害者職業:眼科開業医
  • 被害態様:死亡
認定総額被害額:3億9,725万円
  • 判決年月日:2011年12月27日
  • 被害者性別年齢:男性21歳
  • 被害者職業:大学生
  • 被害態様:後遺障害
認定総額被害額:3億9,510万円
  • 判決年月日:2011年2月18日
  • 被害者性別年齢:男性20歳
  • 被害者職業:大学生
  • 被害態様:後遺障害

対物事故の例

認定総額被害額:2億6,135万円
  • 判決年月日:1994年7月19日
  • 被害物件:積荷(呉服・洋服・毛皮)
認定総額被害額:1億3,580万円
  • 判決年月日:1996年7月17日
  • 被害物件:店舗(パチンコ店)

※引用:損害保険料率算出機構発行「自動車保険の概況」(2016年度)内
「第41表 交通事故高額賠償判決例(人身事故)」「第42表 交通事故高額賠償判決例(物件事故)」より

見直しのタイミング

保険会社の切り替えを検討する場合は、基本的に満期時に見直すようにしましょう。
なぜならば、保険期間が満了する前に切り替えしてしまうと、割引等級が上がらなくなってしまうからです。
等級を気にしない人であれば問題ありませんが、過去1年間で事故等を起こしていなければ、翌年は等級が1つ上がるため、引き継ぎたい場合は注意が必要です。
※満期の1か月以上前等に契約しておくことで、さらに割引きをする保険会社もあるため、遅くとも満期の2か月前くらいからは検討しておきたいところです。

他にも、通勤に車を利用しなくなったときや、ゴールド免許を取得したとき、運転する人数に変更があったときなど、自身の環境が変わったときが見直しのタイミングとなります。

見直しのポイント

  • 自分の状況にあったプランかどうか確認する
  • 満期の2~3ヶ月前から検討する
  • 契約内容の重複がないか確認する
  • 保険会社の切り替えをする場合は、満期前までに更新手続きを行う

補償についての項目で確認した、対人賠償や 対物賠償事故の結果、物の損壊やその事故のための休業による売り上げの減少などの損害を負わせてしまったときに、法律上、賠償しなくてはならない場合の補償のことです。 などの6点がきちんと過不足なく設定されていることは前提として、さらに、自分の状況に合わせた割引きが効いている状態を確保しましょう。
たとえば、休日にレジャー目的のみで車を利用する場合は、想定運転距離が数千kmの設定となり、通勤で利用する場合より一般的に割安になります。
また、自動車保険を切り替える場合に、契約が重複しないよう注意しましょう。新しい保険に加入したら、前の保険は更新しない旨をその保険会社へきちんと連絡することが必要です。

契約のポイント

  • 運転する人の条件

    • 運転する人の範囲(本人のみ、家族のみ、限定なし等)
    • 運転する人の年齢条件(20歳以下、30歳以上のみ等)
    • 運転する人の免許証の色(ブルー、ゴールド)
    • 運転する車の使用用途(通勤使用、日常・レジャー使用)
  • 補償内容

    補償についての項目で確認した、対人賠償・対物賠償・車両補償・搭乗者傷害補償・人身傷害補償・弁護士費用補償などの6点がきちんと設定されていること。
    また、車を複数台所有されている場合は、弁護士特約や人身傷害特約の搭乗中以外の補償内容について重複がないことを確認。

事故時の請求について

まず優先すべきは、『人命、法律、補償』という順番になるため、『救急車、警察、保険会社』という順番で考えるようにしてください。
気が動転して、家族や向かっていた先へ連絡をしてしまうケースがありますが、けが人の対応や二次災害の予防が最重要のため、まずは『救急車、警察、保険会社』であることを心にとめておきましょう。

保険の請求に関しては、保険会社への第一報を「事故受付」と言い、必要書類などの説明があります。
保険会社によって異なりますが、基本的に事故受付時に説明される流れに沿って請求となります。不明点があれば、遠慮せずに保険会社へ確認しましょう。
また、事故時には気が動転してしまうかもしれませんが、できるだけ現場の写真などを撮っておくと、その後における事故状況の説明などがスムーズに行えます。
たとえば、過失割合の算定や、物損状況の確認が必要な場合もあるため、なるべく状況を後から振り返られるようにしましょう。

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