子供の進学や教育に必要な資金を、保険料を積み立てることで準備できます。また、両親の万が一のためにも備えられる保険です。
学資保険とは、子供の教育資金を確保する目的で加入する保険です。
生命保険の一つであり、毎月の保険料を支払うことで、保険期間が満期になった場合に、満期金を受け取れます。
文部科学省が行った平成26年度の子供の学習費調査によると、子供の養育にかかる費用は、幼稚園から高校卒業まで全て公立の場合、約520万円となり、全て私立の場合は約1,800万円となります。調査には、学校の教育費のほかに、給食費や学校外の活動費も含まれています。
また、文部科学省の平成21年度の調査によると、大学4年間の教育費用は、国立4年制大学に自宅から通学した場合でも約280万円以上、私立では500万円以上かかることがわかります。
このことから教育費としての出費が大きいのは一般的に大学生からと言えますが、私立を選択した場合には、幼少期からでも多くの金額がかかることがわかります。
文部科学省「平成21年度文部科学白書 第1章 家計負担の現状と教育投資の水準」
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpab200901/detail/1296707.htm
子供の養育には少なからず費用がかかりますが、日本に住む中学課程修了までの子供が等しく受けられる児童手当という給付制度があります。
0歳〜3歳未満:月15,000円、総額54万円
3歳〜小学校修了まで:月10,000円、総額96万円(第三子からは月15,000円)
中学生:月10,000円、総額36万円
義務教育の期間は国からの給付もあるため、児童手当を実際にお金のかかる高校や大学に向けて貯める資金源とする場合も多くあります。
児童手当は手続き後、両親の口座に振り込まれるため、うっかり別のことに使ってしまうというケースもあります。
そのため学資保険などの手段を使って強制的に貯めていくことが、効率的かつ安全な方法と言えるでしょう。
基本的に、入学金などのまとまった費用を貯めることのみを目的とする場合は「貯蓄型」を選択し、医療費などの保障もまとめたい場合は「保障型」を選択します。
まず、その2種類で返戻率や保障内容を確認した上で、祝い金やその他特約を検討する流れとなります。
教育資金を貯める目的で加入するのが、貯蓄型の学資保険です。いつまでにいくら払い、最終的にいくらの給付になるのかという「返戻率」が重要です。
貯蓄だけでなく、子供に万が一の事態があった場合の医療費などに備えるのが、保障型の学資保険です。子供保険と呼ぶこともあります。
こちらは保障がメインであるため、貯蓄型の学資保険に比べると、返戻率が低く、場合によっては、元本割れすることもあります。
祝い金とは、保険期間の途中であっても、加入時に定めたタイミングで給付を受けられる仕組みです。中学入学、高校入学、大学入学などの節目を設定することが一般的です。
貯蓄型の学資保険の特約として、医療保障や祝い金の特約が付いている場合があります。特約をつけることで万が一に備える力は大きくなりますが、返戻率は下がる可能性が高くなります。
高い返戻率による貯蓄性を重視する貯蓄型や、元本割れリスクがあっても万が一の事態に手厚く備えておく保障型などさまざまなタイプがありますが、必要な時期に必要なお金を用意できるかがポイントです。
次に加入のポイントもあわせて見ていきましょう。
学資保険は教育資金を貯める目的の保険であるため、利回りに当たる返戻率が重要となります。
その他の観点についても重要な順に見ていきましょう。
学資保険は貯蓄目的に利用することが多いため、払い込んだ金額に対して受け取ることができる金額の割合である返戻率を、検討の場合に重視すると良いでしょう。
保険期間の満了日に対して、払込期間を短くすることで、返戻率を高くすることができます。
家族のライフプランに合わせて、子供の教育のどのタイミングで受け取るようにするのかという、満期の設定をします。
子供が生まれてから保険の加入まで期間が空くと、学資保険での貯蓄が難しくなる場合があるため、学資保険の加入は子供が生まれた後、なるべく早い段階に検討しましょう。
契約者である親に万が一の事態があった場合、以後の保険料は免除となるのが学資保険の大きな特徴です。
保険料が払込免除となっても、満期時に受け取る給付金額が減ることはありません。
ただし、払込免除特約を外す設定にすることも可能で、その場合は一般的に返戻率が上昇します。
保険やお金のプロに相談、自宅でじっくり検討したい方は
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契約者である親に万が一の事態があった場合、以後の保険料が免除されます。そのため、子供の教育資金を確実に貯めることができます。
学資保険を契約することで、すぐには引き出して使えないお金として貯蓄ができます。そのため子供の教育費の貯蓄に適しています。
しかし、学資保険を用いて教育資金を貯蓄した場合、貯蓄したお金は簡単に引き出せないため、予備資金として現預金も確保しておく必要があります。また、途中で解約すると、多くの場合払った金額以上に戻ってくることはありません。
学資保険は、生命保険料控除の対象となるため、税金面でのメリットがあります。
また、満期保険金を一括で受け取った場合、一時所得として扱われます。
一時所得には上限50万円の特別控除があり、受け取った保険金のうち50万円は非課税となります。
そのため、増えた金額が50万円に満たなければ、非課税で受け取ることができ、50万円以上であっても、超過した分にのみ税金がかかります。
学資保険は、貯蓄のための保険として優れている反面、いざというときにそのお金を使うことができません。
さらに途中解約した場合は、元本割れリスクがあるため、しっかりとした計画性を持って加入すると良いでしょう。
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