家財保険

家財保険

 家具・家電・洋服など一般的な生活における動産の損害を補償し、盗難や災害にも備えることができる保険です。

家財保険の概要

家財保険の基本用語

名称意味
保険金損害が発生した場合に支払われるお金のことです。
保険金額損害が発生した場合に、補償をしてくれる限度額のことです。
始期応当日

・毎年の保険始期応当日:年を変えた同じ月日のことです。

(例)2015年4月5日始期の場合、2017年4月5日や2018年4月5日のことを指します。

・毎月の保険始期応当日:月を変えた同じ日のことをいいます。

(例)2017年2月5日始期の場合、2017年3月5日や2017年4月5日のことを指します。

※始期日自体が31日で4月や6月等の月末日が30日以下の場合、始期応当日がなくなってしまうため、その場合は月末日が応当日となります。

火災や自然災害、偶発的な事故等の場合に補償する保険が「火災保険」ですが、火災保険には大きくわけて3種類があります。

  1. 建物のみを補償する保険
  2. 家財のみを補償する保険
  3. 建物と家財を補償する保険

この中で「2.家財のみを補償する保険」が家財保険です。

家財保険の補償

家財保険は、テーブルやソファなどの家具、テレビ・パソコン・冷蔵庫・洗濯機などの家電から、洋服やバッグ・アクセサリーなど一般的な生活における動産を補償します。

災害などでこれら家具などの家財を失った場合に全てを買い直すには大きな金額が必要となるため、家財保険は被災時の生活の立て直しにおいて重要な役割を持つ保険と言えます。
また、家財保険は火災保険の一種であり、基本的な補償内容は火災保険と同様で、対象を家財に絞った保険です。そのため保険会社によっては、火災保険として売り出している場合もあるため、家財保険だけではなく火災保険も検討の候補に含めると良いでしょう。

家財保険を考えるうえでの前提条件

家財保険を選ぶときには、何を保険の対象とするか、および適正な 保険金額損害が発生した場合に、補償をしてくれる限度額のことです。 の設定と補償範囲が重要になります。

  • 保険の対象物の設定

    家財保険は火災保険の中でも家財一式を対象とする保険であるため、家財保険は契約したが、建物の保険は契約していなかったということがないよう、注意しましょう。

    借家に住んでいる場合は、建物はオーナーの持ち物になるため、家財のみ契約することとなります。
    また、家財保険を契約する場合、高額なもの(たとえば、30万円を超える貴金属や美術品)などは、契約するときに前もって保険会社に伝えていないと 保険金損害が発生した場合に支払われるお金のことです。 が支払われない場合もあるため、注意が必要です。

    事務所や店舗として建物を使用している場合は机や椅子などの什器・備品も含めて、店舗の場合は陳列している商品や製品も含めて補償の対象とすることが可能です。(店舗併用住宅の場合)

  • 保険金額の設定

    家財保険の保険金額の設定には、世帯主の年齢や同居している方の人数などを基に、保険会社の概算基準で設定する方法と、契約者自身で申告する方法があります。

    家財道具の一つ一つの価値を確認して家財道具全体の価値と同等の保険金額を設定するのが、望ましい保険金額の設定方法ではありますが、実際には家財道具一つ一つの値段がいくらなのかを把握することは、手間もかかるため難しいです。

    そこで、世帯主の年齢や家族構成に応じて、保険会社が持っている概算基準をもとに保険金額を設定することができます。

    2名 (大人のみ)3名 (大人2名・子供1名)4名 (大人2名・子供2名)5名 (大人2名・子供3名)
    • 25歳前後:560万円
    • 30歳前後:760万円
    • 35歳前後:1,070万円
    • 40歳前後:1,300万円
    • 45歳前後:1,490万円
    • 50歳前後(含以上):1,580万円
    • 25歳前後:640万円
    • 30歳前後:860万円
    • 35歳前後:1,170万円
    • 40歳前後:1,400万円
    • 45歳前後:1,590万円
    • 50歳前後(含以上):1,670万円
    • 25歳前後:720万円
    • 30歳前後:920万円
    • 35歳前後:1,230万円
    • 40歳前後:1,490万円
    • 45歳前後:1,650万円
    • 50歳前後(含以上):1,730万円
    • 25歳前後:830万円
    • 30歳前後:1,020万円
    • 35歳前後:1,350万円
    • 40歳前後:1,590万円
    • 45歳前後:1,760万円
    • 50歳前後(含以上):1,850万円

    ※上表にない家族構成の場合は、大人(18歳以上)1名につき140万円、小人(18歳未満)1名につき90万円を目安に実態に合わせて加算・減算してください。
    ※但し、家財の評価基準につきましては各社で異なるため、参考値としてご利用下さい。
    SOMPOダイレクト損害保険株式会社「家財の保険金額の目安は?(家財簡易評価表)(2016年10月時点)|よくあるご質問|じぶんでえらべる火災保険」より引用
    http://faq.ins-saison.dga.jp/fire_h/eraberu/faq_detail.html?id=1464

    しかし、家財道具の金額は千差万別なため、保険会社の目安が合わない場合もあります。

    そのような場合は、自分で申告した金額に応じて保険金額を設定することも可能です。

  • 建物構造の確認

    建物の構造によって、火災の発生しやすさや、火災が発生したときの損害の程度が異なります。そのため、火災保険同様、家財保険においても建物の構造によって保険料が大幅に変わるため注意しましょう。

    建物の主な構造として、M・T・H構造が挙げられます。

    M構造

    マンション構造
    T構造
    耐火構造。RC構造や鉄骨造等の通常の耐火建築物に加えて、木造でも省令準耐火建築物とされる木造住宅は、T構造となるため注意が必要です。
    H構造
    通常の木造住宅等、非耐火建築物が該当します。M構造でもT構造でもない建物となります。

主な補償について

家財保険の補償内容は、補償の対象を家財に限定しています。

建物内に収容している家具・衣服等の日常生活に用いる動産
「家財」に含まれます。
業務に使用する動産(什器、商品など)
「家財」に含まれません。
建物の外に持ち出している「家財」
「家財」に含まれません。
自動車(排気量が125cc以下の原動機自転車を除きます。)
「家財」に含まれません。
1個1組が30万円を超える貴金属、宝石、美術品など
「高額な貴金属、美術品等の補償」をセットしている場合に補償されます。
(1個1組あたり30万円、1事故あたり100万円限度)
通貨、預貯金証書、切手、印紙、乗車券など
「盗難」の補償をセットしている場合には、一定額の範囲内で補償されます。
有価証券、プリペイドカード、電子マネーなど
「家財」に含まれません。
帳簿、証書、設計書、稿本、模型など
「家財」に含まれません。
動物、植物などの生き物
「家財」に含まれません。
データ、ソフトウェア、プログラムなど
「家財」に含まれません。

※出典:SOMPOダイレクト じぶんでえらべる火災保険 火災保険の基礎知識より引用
(http://www.ins-saison.co.jp/eraberu/kotsu/kiso/tatemono-kazai.html)

加入・見直しのポイント

家財保険の契約のポイント

  • 補償内容の確認
  • 保険金額や構造級別などの前提条件や割引条件の確認
  • 火災保険(建物のみ)との併用の検討

補償内容について

家財保険に加入すると、一般的に火災・落雷・破裂・爆発に対して補償が得られ、多くの家財保険では、それ以外の補償に関しては契約者が選ぶことで付帯することができます。

その中でも特に保険料に与える影響が大きいのは水災補償です。

水災補償が必要かどうかは自治体のハザードマップなどで確認しておくと良いでしょう。

ただし、過去にはハザードマップ上は問題のなかった地域でも、水災被害にあったケースもあるため、補償を外す場合は注意しましょう。

保険金額や前提条件について

家財保険に加入する場合には、家族構成に合わせて適正な保険金額の設定にすると良いでしょう。
また、家財保険の保険期間は1~10年で契約ができます。
長い保険期間で契約する場合は基本的に割引きされることが多いため、1年当たりのコストは安くなります。

火災保険(建物のみ)との併用について

持ち家に住む場合は一般的に「建物と家財両方と対象とした火災保険」に加入する場合が多いです。
しかし、借家に住む場合には、建物に対する保険は貸主が加入するため、借主は「家財保険」のみ加入することになります。
そのため、家財保険のみに加入することは、借家に住む人に当てはまることが多いですが、持ち家に住む場合でも、建物と家財を別々に保険に加入することもあります。

そこで、建物と家財のセットで保険に加入する場合と、別々で加入する場合の主なメリットとデメリットを確認しましょう。

セットで加入するメリット(分けて加入する場合のデメリット)

  • 建物と家財のセット割引きがある場合が多い
  • 保険契約が1つのため、管理が容易

セットで加入するデメリット(分けて加入する場合のメリット)

  • 家財の実際の価値を反映しにくい

家財は、家族人数などにより変動します。

そのため、家族に変動があった場合、当初の補償額のままだと過不足が出てしまい、補償額が不足したり、保険料を無駄に支払ったりする可能性があります。

そこで、家財保険の保険期間を数年程度で設定し、補償内容を満期ごとに検討すると良いでしょう。

ただし、保険期間を長く設定すると、長期割引ができる商品もあるため、その兼ね合いにも注意しましょう。

家財保険の見直しのポイント

  • 満期の2~3か月前には検討する
  • 保険金額が適切かどうか確認する
  • 保険期間を確認する
  • 特約に何が付帯されているか確認する

検討期間も考慮して、満期の2~3か月前には検討を始めると良いでしょう。

満期まで期間がある場合でも、自分の状況にあった保険に加入できているかどうかは、前もって確認しておくと安心です。

家財保険は長期で契約することが多い保険ですが、途中で変更したい場合は、一般的に月単位の契約 始期応当日・毎年の保険始期応当日:年を変えた同じ月日のことです。
(例)2015年4月5日始期の場合、2017年4月5日や2018年4月5日のことを指します。
・毎月の保険始期応当日:月を変えた同じ日のことをいいます。
(例)2017年2月5日始期の場合、2017年3月5日や2017年4月5日のことを指します。
※始期日自体が31日で4月や6月等の月末日が30日以下の場合、始期応当日がなくなってしまうため、その場合は月末日が応当日となります。
単位で見直すと、余分な保険料を支払わなくて済むため無駄が少なくなります。
また、保険加入時から家族や家財に増減がある場合は、現在加入している家財保険が適正な保険金額になっているか、補償範囲や補償内容が適切かどうかを確認するようにしましょう。

以前は36年間の保険期間で長期契約もできましたが、昨今の自然災害の増加を受けて、現在、保険期間の最長は10年間となっています。

なお、賃貸住宅を借りる場合は、ほとんどの場合ほぼ強制的に加入させられる2年契約分の一括払いとなります。

補償内容に過不足等ないよう、契約前によく確認するようにしましょう。

賃貸住宅契約や、契約更新の場合には、特約に何が付帯しているのかを確認することが大切です。

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